幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編01
29ページ/35ページ

――魔界統一トーナメントのAブロックの一回戦・第十四試合



浦飯(うらめし)
×
陣 (じん)



陣「修羅旋風脚だァァァ!!!!」



グォォォォォ!!!



幽助(やべえ)



ドガァァァァァァ!!!



陣は新技・修羅旋風脚を幽助に放った。



幽助「ぐっ」



ザザザ!!!



幽助は衝撃で後ずさる。



バッ



シュタッ



ジャンプして陣から離れて距離を取る。



幽助「危なかったぜ・・・」


ビリビリ



幽助「痛ってー」



両腕は激しい衝撃を物語る後が残っていた。



幽助は直撃寸前に妖丸を放つ構えをしていた右手、修羅旋風拳を受け止めていた左手を素早く離し防御に切り替えることにより旋風脚と旋風拳の両方の攻撃を妖気を集中した両手で攻撃を受けてガードしたのだった。



陣「流石は幽助だなー」



フワーー



陣が幽助の側に近づく。



(ニカッ)
陣「幽助、足版の修羅旋風拳には驚いたろー?」



幽助「ああー、驚いたぜ。おめーも修行を相当積んでいたんだな」



陣「俺の技はまだまだこんなもんじゃねーぞ」



ギュウウウウウ



陣は風を操り上空に昇る。


――選手達の休憩場



鈴木「陣の奴、修羅旋風脚を早速使ったな」



鈴駒「幽助の奴、まさかあのタイミングで防御に切り替えることが出来るとは本当に驚いたよ」



鈴木「ああ、全く大した奴だぜ。陣の新技はあれだけではない。幽助が陣のこれから繰り出してくる新技をどう対処するか楽しみだ」


――Aブロックの上空



陣「よしっ!」



ググッ



グルグルグル



陣は両腕を抱え込み、身体を回転し始めた。



ゴゴゴ!!!



竜巻が陣の全身を包み込む。陣が竜巻を作り出したのだ。



――Aブロックの地上



幽助「あれが何か知らねーが」



スッ



上空の陣に向けて妖丸を放つ構えを作る。



(ニッ)
幽助「技が完全に完成するまで、わざわざ黙って見てるほど俺は気が長い方じゃねーんだ」



キュンンンンン



幽助「くらいやがれー!!!妖丸!!!!!!!」



ズドオォォォォォォォォン!!!!!!!



陣に向けて幽助の妖丸が放たれる。



――Aブロックの上空



陣「あいつめ」



グォォォォォォォ!!!!


妖丸が陣に迫って来ていた。



陣「俺の技も完成したぞー」



ゴゴゴ!!!!!



陣の身体は竜巻に完全に包み込まれていた。



陣「修羅突風撃」



ギュウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!


陣は迫って来ている妖丸に躊躇う事なく突っ込んでいった。



グォォォォォォォ!!!!


陣「行くだぞォォォォ!!!!!」



バァァァァ!!!!



陣と妖丸が接触する。



ビュォォォォォォォ!!!


陣は全身を包み込んでいる竜巻から吹き出す激しい突風を妖丸にぶつける。



ギャギャャァァァン!!!!!!!!



ググッ!!



凄まじい突風により妖丸の向きが左に徐々に動き軌道を変えつつあった。



――Aブロックの地上



幽助「おいおい、マジかよ・・・」



陣が妖丸に突撃してきた事に少し驚く幽助。



――Aブロックの上空



陣「俺には妖丸は通用しねーぞォォォォ!!!!!」


ビュォォォォォォォ!!!!!!



さらに激しさを増す突風。


ギャギャャァァァン!!!!



ググググッ!!!!!!


妖丸は左に軌道変えた。



グォォォォォォォ!!!



妖丸は左へそのまま飛んでいった。



――Aブロックの地上



幽助「爆風衝壁のように妖丸の軌道を変えやがった」


スッ



再び妖丸を放つ構えを作る。



キュンンンンン



幽助「もう一発だ」



ズドオォォォォォォン!!!!!



再び妖丸を陣に向かって放つ。



――Aブロックの上空



陣「無駄だぞォォォォォォ!!!!!」



ギュウウウウウウウウウ!!!!!!!



竜巻に全身を包まれている陣は再び妖丸に向かって突撃した。



ビュォォォォォォォォォ!!!!!



激しい突風と妖丸が再びぶつかる。



ギャギャャャァァァン!!!!!



ググググ!!!!



先程と同じように妖丸の軌道が左側に徐々に変化していた。



――Aブロックの地上



幽助「今のとさっきのを見て、おめーに妖丸が通用しないのはわかったぜ」



スッ



幽助「だが、練射ならどうだ」



ズドオォォォォォォォォン!!!!



スッ



ズドオォォォォォォォォン!!!!



連続でさらに二発の妖丸を放つ。



――Aブロックの上空



二発の妖丸が新たに陣に向かって行く。



陣「幽助、甘いぞ!」



ビュォォォォォォ!!!



陣は叫ぶと同時に左に軌道を変えようとしていた妖丸に突風を思いっきりぶつけた。



陣「今度はお前にお返しするぞォォォォ!!!」



ズキャャァァァァァァ



陣の突風がなんと妖丸を撥ね返した。



グォォォォォォォォォ!!!!!!



二発放った妖丸の一発目と撥ね返した妖丸がぶつかる。



カーー!!!



ドガァァァァァァァァァ!!!!!



二つの妖丸はぶつかり消滅した。



グォォォォォォォ!!!!!!



もう一発の妖丸が陣に迫る。



陣「これも撥ね返してやるぞォォォォ!!」



ビュォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!



どんどん激しさを増す陣の突風。



ズギャギャャギャァァァン!!!



陣の突風は妖丸を再び撥ね返す。



突風の力により幽助が放った時よりもさらに加速された妖丸が幽助に向かって行く。



――Aブロックの地上



(ニッ)
幽助「本当にスゲーぜ、陣」



スッ



右手で妖丸を放つ構えを作る。



幽助「やれやれだぜ」



キュンンンンンン



ズドオォォォォォォォォン!!!!!



陣に撥ね返された妖丸に向かって幽助はもう一発の妖丸を放つ。



妖丸で妖丸を相殺する為である。



――選手達の休憩場



桑原「ご、五発目の妖丸!!?」



桑原は驚きの声をあげる。


蔵馬・飛影(?)



――Aブロック



カーー!!!!



ドガアァァァァァァァァァン!!!!!



互いにぶつかった妖丸は消滅した。



幽助「よしっ!」



ギュウウウウウウウウ!!!!!!!



陣「幽助!もらったぞ」



陣は撥ね返した妖丸の影に隠れ、妖丸と一緒に幽助に向かってきていたのだった。



幽助「おそらく、そうくるだろうと思っていたぜ」



ゴゴゴ!!!



幽助の両手は妖気の光に包まれていた。妖丸を放つと直ぐに両手に妖気を集中していたのだ。



幽助「オラァァァァ」



ガシッ!!!!!!!!



ズン!!



陣(!?)



幽助は全身を竜巻に包まれて体当たりしてきた陣の身体を両腕で受け止めた。



ビュォォォォォォォォォ



妖丸を撥ね返す程の力を持つ激しい突風が幽助を襲う。



幽助「ヌォォォォォォォ」


ザザザ・・・



幽助の身体が突風により徐々におされる。



幽助「陣!!!やるじゃねーか!!爆風衝壁に攻撃能力を加えた技を考えつくなんてよ!!!」



陣「もちろん、幽助、おめーに勝つ為だ!!!俺は負けねーぞ!!!」



幽助・陣「ウォォォォォォォォ!!!!」




ピシッ!!ピシッ!!ピシッ!!



バチバチバチ



ドォォォォォォォォォ!!!!



幽助と陣の凄まじいまでの二人の妖気のぶつかり合いでその周辺は妖気の結界に包まれる。



――選手達の休憩場



桑原「スゲーぜ!!何て、馬鹿でかい妖気なんだ!!!」



蔵馬「陣の奴がここまで強くなっているとは」



飛影「幽助と闘いたいという強い思いが奴をここまで強くさせたのだろうな 」


桑原「しかし、浦飯が五発目の妖丸を撃つなんて驚きだ」



蔵馬・飛影(・・・)



飛影「蔵馬、あいつは知らないみたいだな」



蔵馬「桑原君は前の大会の時にはいませんでしたからね」



桑原「あっ?何のことだ?」



蔵馬「幽助の妖丸は全力でないなら妖力が続く限り何度でも撃つことが出来ますよ」



桑原「そ、そうなのか?」


蔵馬「黄泉と前大会で闘った時は何十発って弾を撃っていましたからね」



飛影「黄泉の反衝壁でことごとく防がれていたがな」


蔵馬「全力で放つなら八発が限度と幽助はいっていましたよ」



桑原「じゃあ、浦飯が陣に放った妖丸は全力の妖丸ではないってのか」



蔵馬「ええ、あれは全力ではないですよ」



桑原「ゲゲッ!あれで全力じゃあねーのかよ!?仙水を倒した時に放った弾の数倍の威力がありそうだが・・・」



飛影「だが今の陣を倒すには幽助も全力を出さないといけないだろうな」



蔵馬「でしょうね」



――Aブロック



幽助と陣の力が拮抗している。



幽助・陣「ウォォォォォォ!!!」



カーー!!!



ドーーン!!!!!



二人の妖気の光が天に昇っていく。



幽助の両手に集中していた妖気と陣の全身を包み込んでいた竜巻が消え去った。


(ハァハァ)
陣「俺の竜巻が消えちまったぞ」



(ニッ)
幽助「こんなに面白い闘いは三年前の黄泉との試合以来だ」



幽助・陣「さあ、始めようぜ!」



ズキューン!!



幽助「オラァ!」



バキッ!



陣「ぐっ・・・」



ドゴォォ!



幽助「うっ・・・」



ズガガガ!!!!!!



二人は激しい肉弾戦を始めた。



――メイン会場



小兎「あ〜っと!浦飯選手と陣選手が先程とうって変わり今度は凄まじいまでの妖気を放出しながら肉弾戦を始めました。果たして闘場は二人の妖気に耐えることが出来るかァァァ!!!」



「総合的に見た感じ浦飯と陣は互角だよな」



「ああ、スゲー奴らだ」



隣で観客の妖怪の会話を聞いていた北神は思う。



北神(互角の闘いに見えるが陣は全力の力を出しているのに対して幽助さんはまだまだ余力を残して闘っている。陣が幽助さんの力をこれからどこまで引き出せるか)



黎明「北神はどっちが勝つと見ているんだ?」



すぐそばにいた黎明が北神に問いかける。



北神「私は」



ワァァァァ!!!!



北神が黎明に答えようとしたその時、観客の歓声が会場に響き渡る。



北神「何だ?」



黎明「北神、あれを見ろ」


北神がスクリーンに目を移すと激しい肉弾戦を繰り広げていた幽助と陣の闘いに大きな変化が起こったのだった。



北神「あ、あれは!?」



スクリーンを見た北神は驚きの表情を見せたのだった。



続く
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ