幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編04
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魔界統一トーナメント
四回戦の対戦表
【Aブロック】

(1)
桑原(くわばら)
×
修羅(しゅら)

(2)
煙鬼(えんき)
×
浦飯(うらめし)


魔界統一トーナメント
四回戦の対戦表
【Bブロック】

(1)
棗(なつめ)
×
飛影(ひえい)

(2)
奇淋(きりん)
×
死々若丸(ししわかまる)



魔界統一トーナメント
四回戦の対戦表
【Cブロック】

(1)
酎(ちゅう)
×
楽越(らくえつ)


(2)
才蔵(さいぞう)
×
凍矢(とうや)



魔界統一トーナメント
四回戦の対戦表
【Dブロック】

(1)
梟(ふくろう)
×
黄泉(よみ)不戦勝

(2)
躯(むくろ)
×
痩傑(そうけつ)



――選手達の休憩所



痩傑「映し出されたな」



才蔵「ああ」



選手達はスクリーンに映し出された対戦表を一斉に見る。



酎「奇淋か。お前の相手はかなりの強敵だぜ死々若」



死々若丸「ああ、分かっている。だがようやくここまで辿り着いた。オレの目標だった北神を倒した奇淋…あいつとついに戦えるぞ」


酎「かなり燃えてるじゃねーか死々若」



前大会で北神に敗れた死々若丸は打倒北神を胸にこの魔界統一トーナメントに参加した。



だが、彼の目標であった北神は予選で奇淋と戦い敗れてしまった。



死々若丸「北神を敗ったあいつを倒せばオレは北神を越えた事になる。絶対に負けられない」



酎「オレの相手は…楽越。知らねーな。でもただ者じゃないのは分かるぜ」



天海「第一試合に出場する選手は闘場に上がって下さい。なお、Dブロックの第一試合は黄泉選手の不戦勝という事で二試合目の選手が上がって下さい」



天海のアナウンスで第一試合に出場する選手達は闘場に繋がる階段に向かって歩き始めた。



――Aブロックに闘場に繋がる階段前



これから戦う桑原と修羅が階段前で遭遇していた。



桑原の隣には幽助、そして修羅の隣には黄泉がいた。


黄泉が幽助に声をかける。



黄泉「なかなかの強敵だな浦飯」



幽助「ああ。煙鬼のオッサンが相手だからな。マジで気合い入れねーと」



修羅「オイ桑原。人間のクセによくここまで勝ち残ったな。でもボクが相手だからな、お前はここまでで終わりだよ」



桑原「…相変わらずクソ生意気なガキだな」



修羅「ボコボコにしてやるから覚悟しとけよ」



桑原(しかしこいつはこう見えて武威や時雨よりもマジで強いからな……。最初から全力で行かねーとやられちまう)



修羅「幽助、お前も煙鬼になんか負けるなよ。幽助はボクが倒すんだからな」



幽助「ああ。だが修羅、言っておくがこいつを甘く見るんじゃねーぞ。桑原はバカだけどやるときはやる奴だからな」



桑原「バカは余計だボケ!!」



幽助の頭をどつく桑原。



幽助「痛ってーな。試合前にはったおすぞコラッ!」


喧嘩を始める二人。



黄泉「フッ、やれやれだ。とにかくお前達の健闘を祈っておくよ。修羅、頑張れよ」



修羅、ニコリ。



修羅「もちろんだよパパ」


黄泉はそう言うと背を向けて去っていった。



修羅「何やってんだよ桑原、闘場に行くぞ」



桑原「お、オウ…」



既に戦う前から幽助にボコボコにされてボロボロの桑原。



桑原と修羅の二人は階段を駆け上っていった。



幽助「頑張れよ桑原。負けんじゃねーぞ」



――Dブロック



躯と痩傑は闘場に上がって対峙していた。



痩傑「オレは雷禅と長い間、覇権を争ってきたお前とこうして喧嘩出来るのが嬉しいぜ。楽しみだ」



躯「フッ、そう言ってもらえて光栄だが、オレの目標はあくまで優勝だ。お前なんかに構っている暇はない。さっさと勝負を決めてやる」



痩傑「やれやれ全く可愛いげのない女だ。いいぜ、出来るものならやってみろ」


――Bブロックの闘場に繋がる階段



飛影は既に闘場に上がっていた。



闘場に上がろうとしていた棗を酎が呼び止めていた。


酎「棗さん、相手は飛影だ。あいつの試合を見たが、とんでもなく強くなっている。大丈夫かい?」



棗「周との試合を私も見た。飛影は私より強いかもしれない。でも私はあいつに勝たないといけない理由がある。絶対にこの試合は負けるわけにはいかない」



酎「…棗さん、アンタと飛影の間に何かあったのかい?」



心配そうな顔で棗の顔を見る酎。



棗「悪いけど酎、今は貴方には詳しく話せない。でも一つだけ言うとしたら私はこの試合、飛影とある賭けをしているの。その賭けには私は絶対に勝ちたいの」



酎「賭けかよ…」



棗の賭けという言葉にちょっと驚く酎。



酎(一体何を飛影と賭けたんだよ棗さん……)



棗「酎、あなたも第一試合でしょ!早く行かないと」



心配する酎を半ば無理矢理手で背中を押して闘場に向かわさせる。



酎「わ、分かったよ。頑張ってくれよ棗さん」



酎はしぶしぶ闘場へ繋がる階段を上がっていった。



棗(ごめんね酎)



心の中で酎に詫びる棗。



棗「飛影に勝つには周を倒したあの黒龍波を使われる前に勝負をつけてしまわないといけないわね。あれを出されたら多分今の私には防げない」



「そうとも限らないと思うぜ」



棗(!!)



棗の目の前にはCブロックの闘場に向かおうとしていた楽越が立っていた。



棗「貴方は?」

(この声…どこかで)



楽越「オレか?オレは楽越だ。さっきまでここにいた男と今から戦う男さ」



棗「そうとも限らないとはどういう事よ!」



楽越「飛影とかいう奴に勝ちたければアンタの心の中に封印されている暗い過去を思い出すんだ。そうすればアンタは三回戦で見せたような本当の力を発揮出来るぜ」



棗「!?どうしてそれを!!それに貴方は一体」



楽越「さあな。オレの正体より今は試合を頑張れよ。お互いにいい試合をしてこようぜ」



それだけを告げると背を向けてCブロックの闘場に繋がる階段を上がっていったのだった。



棗(あの声…)



棗は神妙な表情で目を瞑る。もう少しで何かを思い出せそうだからだ。



そして。



棗(!?)



棗は楽越の声を一体どこで聞いたのか思い出した。



“目を覚まして何もかも壊してしまえばいい”。楽になるよ。



棗「分かった!!あの時、鉄山との試合の時に私の脳に語りかけてきたあの声だ!!」



棗はさっきまで楽越がいた場所を見つめる。



棗「あの男…一体何者なの…」



棗は何か背筋が凍るような感覚がした。



棗「心の中を覗く能力。恐ろしい…。酎…絶対に油断したらダメよ。あの男はただ者ではない……」



棗は呼吸を整える為に軽く息を吐く。



棗「酎が心配だけど、
私は今は飛影を倒す事を全力で考えないと」



棗は酎の身を案じながら飛影が待つ闘場を駆け上がっていった。



そして。



――メイン会場



小兎「それでは四回戦の試合を開始します」



――各ブロックの審判が上空から選手達の様子を見ている。



審判「始め!!」



四つのブロックの審判が同時に試合開始の合図をした。


四つの試合…、
まずはあの試合から追いかけようと思う。



続く
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