幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編05
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――魔界統一トーナメントAブロックの四回戦・ 第ニ試合



煙鬼(えんき)
×
浦飯(うらめし)



――選手達の休憩所



Aブロックの四回戦の第一試合が終わった。



桑原との試合を終えた修羅が休憩所に戻ってきた。



失神した桑原は、そのまま治療の為に 治療室の方に運ばれていた。



修羅は、次の試合の準備をする、幽助の姿を見つける。



「幽助、次はお前の出番だな」



幽助「ああ。あの馬鹿(桑原)は強かっただろ」



修羅「認めたくはないけどな。あいつはボクに とっては理解の出来ない生物だよ。あんなのとはもう二度と戦いたくない」



幽助「おめーにそう言わせるぐれーだから、あいつも大したもんだ」



修羅「次は幽助の出番だろ。あのデブのオッサ ンなんかに負けるなよ。準々決勝はお前とボクが試合するんだからな」



幽助、ニヤリ。



「ああ。オレは負けねー」



修羅にそう言うと、ゆっくりと闘場に向かって歩いて行った。



修羅(陣って奴と戦ったとき、幽助はまだ完全に本当の力は出してなかった。今のあいつの力が どれだけのものか、この試合で分かるぞ)



――メイン会場



小兎「今から、四回戦で、一番の注目の試合が行われようとしています」



スクリーンに映し出される、Aブロックの闘場。



二人の選手の姿が映る。



まずは、一人目の選手の顔のアップが映し出された。



それは前大会の覇者で、現在の魔界の王・煙鬼ある。



小兎「煙鬼選手の登場です!!三回戦では、煙 鬼選手の奥様である、孤光選手を苦戦しながら も見事に下しました。優勝候補の筆頭です」



観客から大きな歓声が上がる。



「煙鬼ーーーー!!」



「煙鬼様、勝ってください!!」



三年間の魔界での 彼の治世は、これまで 不安定であった魔界に、法と秩序をもたらし、比較的安定した世界を作り出していた。



そのため、彼の治世が続く事を願う魔界の住人もかなり多い。



そして、もう一人の選手の顔のアップが映し出 される。



浦飯幽助である。



小兎「そして浦飯選手の登場。前大会の主催者 です。彼がいなければ、この大会も存在してい ないことでしょう。煙鬼選手を相手に、一体ど んな戦いを私達に見せてくれるのか、非常に楽しみです」



煙鬼と同じく、幽助にも大きな歓声が上がる。



「浦飯ーーー!!負けるんじゃねーぞ!」



「てめえの熱い試合をオレたちに見せてく れ!!」



前大会の時に、魔界の三大国家を解散させ、魔界統一トーナメ ントを開催したという事で、幽助の魔界における知名度と人気はかなり高 い。



そして今は亡き、闘神・雷禅の息子という事で、雷禅を慕ってい た者たちから、絶大な支持を集めていた。



――選手達の休憩所



選手達の休憩所でも、雷禅の喧嘩仲間達がこの試合に注目している。



孤光「まったく、羨ましいよ。あの子とは、あたしが喧嘩したかったよ」



周「まっ、お前は煙鬼に勝てば、あいつと喧嘩 出来たのだからな。気持ちは分かるぜ」



電鳳「しかし注目の対決だな。あいつの息子が オレ達の仲間と喧嘩するのは、これが初めてだ」



鉄山「雷禅の息子がこの三年間で、一体どれだけ強くなったのか楽しみだ」



魔界全土がこの試合に注目をしていた。



――Aブロック



幽助と煙鬼の二人は、闘場の中央付近で、足を 止めた。



幽助、ニヤリ。



「考えてみると、 煙鬼のオッサンと戦るのは、これが初めてだ な」



煙鬼もニコリ。



煙鬼「確かにそうだな。 あいつ(雷禅)の息子と こうして喧嘩が出来るのは本当に嬉しいぞ」



幽助「オレがオッサンに勝って、魔界の王から引退させてやるぜ」



煙鬼「フフフ、出来るものならやってみるとい い。 手加減はしないぞ、幽助」



上空から審判が二人を見つめている。



そして。



「初め!!」



審判が試合開始の始まりを告げた。



煙鬼「よーーし、行くか、幽助!」



幽助「おうよ!」



ブォォォォォォ!!!



二人は一気に妖気を高めて、戦闘態勢に入っ た。



そしてまずは幽助が先に動いた。



ズキューーーン



幽助「オラァーーー!!」



強烈なストレートパンチを放つ。



バキッ!!



煙鬼の顔面にヒット。



煙鬼「フフフ、いいパンチだ。結構利いたぞ」



お返しとばかりに煙鬼も強烈なパンチを放つ。



バキッ!!



幽助の顔面にヒット。



幽助、ニヤリ。



「オッサンのパンチもな」



幽助「ウラァァー!!!」



ズドドドド!!!!



煙鬼の腹に高速パンチを繰り出す幽助。



煙鬼の腹に次々とパンチが撃ち込まれていく。



煙鬼「なんの!」



バゴォォォォ!!



幽助の顎に煙鬼のパンチが入った。



バキッ!!!!



そしてさらに幽助の顔面を殴りつける。



ズズズ…



幽助の身体はパンチの威力で後ろにおされる。



幽助「ヘッ、結構重たいパンチだ」



煙鬼「お前も知っているとおり、
ワシはパワーには自信があるのでな」



煙鬼は幽助の連打攻撃を受けた腹を触る。



煙鬼(まだ僅かな時間しか戦っていないが、まるであいつと喧嘩しているようだよ)



幽助「オッサン、どんどん行くぜ!」



煙鬼「おう。どんとこい」



真っ向からぶつかり合う、幽助と煙鬼。



両者の戦いはこれから 長時間に渡る熱き戦いとなる。



だが四回戦の二試合目には、熱き激戦がもう一つある。



この試合の行方を追いかける前に、もう一つの熱き戦いを追う。



そう、打倒、奇淋に燃える死々若丸である。



続く
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