幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編05
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――魔界統一トーナメントBブロックの四回戦・第一試合



棗(なつめ)
×
飛影(ひえい)



――Bブロック



ブォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!



黒龍波を取り込み、
飛影の妖気が爆発的に上昇する。



棗「あ…あっ…」



爆発的に上昇したその妖気に棗は驚きを隠せない。



飛影、ニヤリ。



飛影「貴様を倒すには右腕一本で充分だ」



棗(!!!!!!!)



飛影「フッ、貴様には見えるか。このオレの背後に現れた黒龍が。邪眼の力を存分に思い知るがいい」



棗「こんな…、バ、バカな…!?」



飛影、もう一度ニヤリ。



飛影「言っただろう?貴様の安らかな死という最高のプレゼントをくれてやるとな」



――選手達の休憩所



幽助「スゲーぜ。飛影の奴、マジでスゲー!!」



黄泉「あの女の妖気を遥かに上回っている…。これは凄いな」



――メイン会場



小兎「こ、これはもの凄い妖気です。わ、私もこれほどの妖気を感じるのは初めてです!!寒気を感じてしまいます」



躯、ニヤリ。



躯「フッ、あいつ、やってくれたな。オレの妖気すら超えてみせたか」

(だが、オレにはそれだけでは勝てないぜ、飛影)



雪菜「飛影さん…、棗さん…」



――Bブロック



飛影「行くぜ」



フッ



棗(!!)



飛影の姿が目の前から消える。



そして。



ドゴォォォォォ!!!



一瞬で棗に接近した
飛影の拳が棗の腹部にめり込む。



棗「うッ!?」

(み、見えなかった)



飛影「ハッ!!」



ドガッッ!!!!!!



棗「グワァァァ……!」



棗の身体を上空に向けて蹴り上げる。



棗「お、おのれーー!飛影め!!!」



フッ



上空に蹴り上げられた棗より、さらに高い位置に一瞬で現れる飛影。



飛影「これで終わりだぜ」


飛影は右手を棗に向ける。


棗「クソッ!!」



ピカーー



飛影の右胸の魔封紋が光る。



飛影「邪王炎殺黒龍波ァァァァァァ!!!!!!」



ドゥォォォォォ!!!!!


飛影の右手から黒龍波が棗に向かって放たれた。



ガシッ!!!



空中で棗は襲いかかる黒龍の頭を両手で受け止める。


だが、黒龍波の威力に負けて、地上に向かって急降下。



だが、棗はまだ負けてはいなかった。




棗「この私がァァァァ!!貴様にィィィィィ!!!負けてたまるかァァァァァ!!!!」



ブォォォォォォ!!!!!!!!!



棗は持てる妖気の全てを、黒龍波を受け止めている両手に集める。



棗「ハァァァァァァァァ!!!!!!!!」



これまで棗を飲み込もうと襲いかかっていた、黒龍の動きが止まった。



飛影(!!)



棗「クソッ!やっと表に出て来れたんだ。ここで消されてたまるかァァァァァ!!」



飛影「大したもんだぜ。
だが、貴様にオレの黒龍波は止められんぞ」



ブォォォォォ!!!!



妖気をさらに上昇させる飛影。



棗「バカな!?さらに妖気が上がっただと!!」



飛影「ハッ!!」



黒龍波に妖気を送り込む。



グォォォォォォ!!!



飛影の妖気を受けて、
さらに巨大な力と勢いを発揮する黒龍。



棗「グゥゥゥゥゥ……!!!!!」

(止められない。チクショーーー!!!)



棗の身体は黒龍波の威力にどんどん押されていく。



――選手達の休憩所



九浄「棗!」



鉄山「まずいぞ。このままでは、棗の身体が黒龍に飲み込まれて消滅してしまうぞ!?」



驚く二人とは対照的に周だけは落ち着いていた。



周(大丈夫だ。あの野郎は棗を殺さねー。あいつと
戦ったオレには分かる)



――メイン会場



小兎「あ〜〜〜っと!
これは凄い!!棗選手がどんどん押し込まれていきま〜〜す!!!!」



雪菜「棗さん!!」



躯「この勝負、これで決まったな」



――Bブロック



黒龍波の威力に押されて、地面に向かってどんどん落ちていく、棗に向かって、飛影が叫ぶ。



飛影「オイッ!このまま
オレに本当に消されてもいいのか?死にたくなければ奪い返せ。お前の身体を!」



棗(こ、こいつ気づいている。私が棗の別人格だと……!?)



飛影の予想外の言葉に棗も驚く。



飛影(フン、お前のあまりの変わりよう、そいつが何でか、さっきぶっ倒れて、冷静になって考えたら分かったぜ)



棗「貴様、気付いたのか!私が棗の別の人格だと…!!」



飛影「オレは前に、
お前のように別の人格を持つ野郎と戦った事がある」



棗(!)



飛影「その野郎は七つの人格を持っていたぜ。それに比べれば、お前はたった二つだ。お膳立てはしてやったんだ。これからはお前の戦いだぜ」



棗「グググ…!バカめ!
主人格はさっき、私が抑えこんだよ…!出てはこれないさ…」



飛影「勝手に賭けを破りやがった、このクソ人格を生み出したのはお前だ。責任は取ってもらうぜ。
早くなんとかしないと、オレの黒龍波で消滅だぞ」



《飛影、貴方にそこまで言われて、このまま、終わるわけにはいかないよ》



棗(お前!?)



飛影「フッ、今のそいつの意識は黒龍波に集中している。お前ならどうにか出来る筈だ。さっさと身体を取り戻せ」



《言われるまでもない。
私はもう一人の私を倒す》


棗(!)



続く
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