DVD・Blu-rayのレビュー

□さ行
8ページ/9ページ



1953年制作の傑作西部劇。陽の当たる場所のジョージ・スティーヴンス監督が1949年のジャック・シェーファー原作小説を映画化。

主演は往年の名優アラン・ラッド。

1890年流れ物のシェーンは、辿りついたワイオミング州の開拓地でスターレット家と親しくなる。
しかし悪徳牧畜業者ライカー一味に苦しめられていた。

50年以上たった今見ても物語・俳優の演技など優れた作品です。

西部劇の中で五本の指に入ると思います。

この作品のテーマ曲であるビクター・ヤング作曲の「遥かなる山の呼び声」が流れる場面は、いつ見ても素晴らしいです。

本作はドラマ色が高く銃撃シーンが少ない静かな作品です。

ドラマ面では、スターレット一家との関係がいいです。

ジョーとの友情。

夫人のシェーンに対する恋心。

少年ジョーイとの交流。これぞ名作っていえます。

作品も静かな作品だからこそ終盤の酒場での銃撃シーンが強く印象に残ります。

アラン・ラッドの早撃ちのかっこよさは最高です。シェーンの敵役として登場する殺し屋ウィルスンを演じるジャック・パランスの名演による存在感が作品をまた魅力的にしています。

この酒場での対決でシェーンは、撃たれているんですね。この為シェーンが旅立っていく有名なラストシーンでシェーン死亡説も存在するんですよね。


理由としては先ほども書いた通りシェーンが撃たれていること。

シェーンの馬上の片手が伸びているシーン。

少年ジョーイが必死に叫んでも反応がないこと。シェーンがいる場所が墓場であることなのが理由ですが僕も最初見た時死んだのては!?って思いました。

今はやはり生きていてもらいたいから生存の方を支持しています。

「シェーン!カムバック!!」って叫ぶジョーイの声を背に旅立つあのラストはシェーンが生きているからこそ輝く感動のラストと思えますしね。
DVDは日本国内では多くのPDメーカーから発売されています。

この作品はパラマウント映画なのですが、日本国内での権利は東北新社がもっています。

これがパラマウントと揉めているらしく残念ながら国内正規版が現在も未発売になっています。

1953年作品とのことでローマの休日らと一時期パラマウントとPDメーカーとの間で訴訟になったのも記憶に新しいですね。
FTやKEEP等PDメーカーから発売している500円DVDは、PDながら画質もけっこう綺麗で鑑賞するのには充分だと思いますが、やはり一映画ファンとしては永遠の名作の正規版を発売して欲しいですね。

まさに「シェーン!カムバック!!」です。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ