DVD・Blu-rayのレビュー

□あ行
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トビー・フーパー監督が1976年に傑作「悪魔のいけにえ」に続いて
撮ったホラー作品です。
主演は,本作の殺人鬼のホテルの主人ジャッドを演じる,ネヴィル・ブランド。

その他の主な共演には,オードリ・ヘップバーンの元夫のメル・ファーラー,前作「悪魔のいけにえ」のヒロインを演じていた,マリリーン・バーンズ,「ファントム・オブ・パラダイス」のウィリアム・フィンレイ, 「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」のキャロリン・ジョーンズそして「エルム街の悪夢」のフレディ役で有名なロバート・イングランドです。

テキサスの小さな町。客との行為を拒んだ家出娘のクララは,ミス・ハッティの淫売宿を追い出され,たどりついたスターライト・ホテルに宿をとる。不気味な建物のそばにある沼にはアフリカ産の鰐が棲息いた。クララが淫売宿から来たと知るとホテルの主人ジャッドは,クララに襲い掛かり逃げようとしたクララを鋤で殺して死体を沼になげ入れる。すると鰐は,死体に食いついていく・・・。

本作は,ネヴィル・ブランドがとにかく不気味でなかなか怖いです。田舎にいる気味の悪いオヤジを演じています。

あんな巨大な鎌を持った人に追いかけられたくないですね(笑)殺人を犯すことに苦悩するシーンもいくつか登場し,ネヴィル・ブランドのキレた演技が本作の見所のひとつでもあります。

もうひとつキレた演技といえば険悪な仲の夫婦をマリリーン・バーンズと演じる「ファントム・オブ・パラダイス」のウィリアム・フィンレイ。

短い出演ながらなかなかインパクトありました(笑)僕は,彼のイメージは,どうしてもブライアン・デ・パルマの「ファントム・オブ・パラダイス」のウィンスローのイメージが強いですね。

冒頭から登場するチンピラ男バックの役で若き日のロバート・イングランドが出演していますが,すごい若いです^^彼は,ネヴィル・ブランドのFANだったみたいですね。
本作のマリリーン・バーンズと並んでもう一人のヒロインを演じたクリスティン・シンクレアが綺麗で個人的に好みでした。

悪魔の沼は,悪魔のいけにえより下という評価がほとんどですが,今再び見てみると独特の異様な雰囲気を持っている中々良く出来た作品です。

本作も悪魔のいけにえは,エド・ゲイン事件を元に作られましたが同様に悪魔の沼も実際に起こったジョー・ボール事件を元に作られた作品です。

鰐がいかにも作り物丸出しのチープな出来には涙物ですが,これは,予算がない為アニマトロニクスを作ることが出来なくてそうなったらしいです。カメラアングルで上手くごまかしていますが作り物ってすぐにわかります(笑)

このDVDは,ハピネットが以前発売していたが廃盤になりDeXから再発売したものなのですが,特典が凄いです。

1. TV放送版日本語吹替ヴァージョン「悪魔の沼」(約80分ヴァージョン)(スタンダードサイズ)
2. インタビュー「俺はバックだ」(ロバート・イングランド)
3. ドキュメンタリー「ブッチャー・オブ・エルメンドルフ:ジョー・ボールの伝説」
4. 日本公開時のオープニング「Sterlight Slaughter」ヴァージョン
5. トレーラー 1977年日本公開ヴァージョン/「Death Trap」ヴァージョン/「Eaten Alive」ヴァージョン
6. トレーラー交換「悪魔のいけにえ」オリジナル予告編
7. スチール・ギャラリー

封入特典
1. 復刻パンフ
2. 復刻チラシ

ディスク仕様
本編91分+特典映像/片面2層/MPEG 2/COLOR/16:9ビスタサイズ/
英語ドルビーデジタル・モノラル オーディオ・コメンタリー/日本語字幕

となっています。TV放送版日本語吹替ヴァージョンは,当時を出来る限り再現したものということで画質が悪くなかなか雰囲気が良く再現できています。

本作品の元となったジョー・ボール事件のドキュメンタリー「ブッチャー・オブ・エルメンドルフ:ジョー・ボールの伝説」も興味深いです。

画質もデジタルリマスターされて高画質になりかなり良いDVDとなっていますのでトビー・フーパーが好きな人には,お勧めの作品です。
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