DVD・Blu-rayのレビュー
□や行
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1995年のブライアン・シンガー監督作品の犯罪サスペンス映画の傑作です。ケビン・スペイシー,ベニチオ・デル・トロ,ガブリエル・バーン等が出演しています。
本作は,アカデミー賞の脚本賞を受賞しています。
ブライアン・シンガー監督そしてアカデミー賞の助演男優賞を当時無名のケビン・スペイシーが受賞し彼らの出世作でもあります。
カリフォルニア州の港で大規模な殺人事件が起こる。コカインの取引現場を何者かが襲撃し,密輸船を爆破し大量のコカイン,そして9100万ドルが何処かに消えた。
捜査官は,事件で唯一人生き残っていたキントを呼び出す。
キントはその殺人事件が起こるまでの過程を捜査官に語り始める。
キントは事件の黒幕の実行者である,顔も声もわからない伝説の謎のギャング「カイザーソゼ」の名前を口にする。
「カイザーソゼ」いったい何者なのか?港での殺人事件が起こるまでにいったい何があったのだろうか?
まったく予備知識なしにこの作品を見たら恐らく見た人は,「やられた〜」って思うのでは,ないでしょうか?
緻密に計算された脚本の完成度の素晴らしさは,ケビン・スペイシーやガブリエル・バーン等の名演によりさらに活かされています。
様々な伏線が張られていていつの間にか騙されている自分がいます。どこまでが真実でどこまでが虚偽なのか・・僕は,この作品をはじめて見た時に虚偽の部分がアルフレッド・ヒッチコックの「舞台恐怖症」が頭に浮かびました。
本作を見ていた自分は,いったいどこで騙されたのか,2度,3度と確認したくなります。衝撃的な犯人「カイザーソゼ」が判明するラスト。そしてある人物が車に乗り込み走り去る一連のシーン,素直に感動しました。
犯人がわかってから再び見直すとまた違う面白さを味わえると思います。当時としては,最高の大どんでん返しだと思います。
見直すとところどころにカイザーソゼに繋がる伏線が隠されています。ネタバレになるのでいいませんが一つだけあえていうとソゼは,左利きだったとか。
一度見た後にそれを探すのもなかなか楽しいです。
本作のDVDはパイオニアLDCから発売されていましたが廃盤となり長い間廃盤でしたがパラマウントから2006年にいきなり1500円の廉価版で再発されて今でも容易に手に入れることが出来ます。
ただ国内版は,本編のみで海外版は,特典満載のDVDが発売されています。その部分が少し不満ですね。
かなりの完成度なので未見な人は,予備知識なしで見て一度騙されてみてください(笑)