DVD・Blu-rayのレビュー

□な行
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クロード・ミレール監督による1985年公開のフランス映画です。

主演は,当時14歳のシャルロット・ゲンスブールです。

本作が彼女の初主演映画で本作でルイ・デリュック賞,セザール賞新人女優賞を受賞し共演に「美しきセルジュ」や「恋のモンマルトル」のベルナデット・ラフォンがいます。

彼女もまた本作でセザール賞助演女優賞を受賞しています。1988年のクロード・ミレール監督の作品の「小さな泥棒」でもシャルロット・ゲンスブールは,出演しています。


もうすぐ夏休みになるのに13歳のシャルロットはなんとなく憂鬱。無骨な父親に口が悪い兄にメイドで亡くなった母代わりのレオーヌにうんざり。ある日のこと教室に行こうとしたシャルロットに音楽室から美しいピアノのメロディが聞こえる。彼女は,そこで,同じ13歳の天才少女ピアニストのクララの姿を目にし彼女と知り合い仲良くなっていくシャルロットは,ある日彼女から,付き人にならないかと誘われる・・・。

少し地味な作品という印象を感じる人もいると思いますが現在の自分へのいらだち,大人がうっとうしく感じられ大人への反抗,そして平凡な自分の前に現れた突然現れた天才少女への憧れや思春期の女の子が持つ色々と複雑な気持ちをよく表現している映画だと思います。

昔,アン・ジゼル・グラスの「イザベルの誘惑」を鑑賞して端役で出ていたシャルロットが主演のアン・ジゼル・グラスよりすごく印象に残っていてこの作品でその端役の子がシャルロットであると知りました。

すごい美少女ってわけでもないのですがどこか惹きつけられましたね。本作でシャルロットの着ているジーパンやボーダーシャツがお洒落で彼女のファッションも見所かな。

印象に残ったのは,彼女を姉のように慕う隣に住む病気がちの少女ルルがシャルロットに行かないでと叫ぶところが,シャルロットに対するルルの強い思いが伝わりとても印象に残っています。ジャンルとしては,アイドル映画に分類されるのかも知れませんがアイドル映画とは,思えない中々良く作られた佳作では,ないでしょうか。

菊地凛子が「バベル」で助演女優賞にノミネートされたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の2003年の作品の「21グラム」で彼女の姿を拝見しましたが昔の面影を残していてなんか嬉しかったですね。

シャルロット・ゲンスブールは,父親がフランスでは,有名な音楽プロデューサーのセルジュ・ゲンスブールそして母親が,女優のジェーン・バーキンというサラブレット的な女優です。ちなみにエルメスの「バーキン」は,ジェーン・バーキンが由来で彼女がデザインしたものです。

DVDは,1999年にハピネット・ピクチャーズ(現在廃盤)と2004年に竹書房からニューマスター版が発売されています。

ニューマスター版のDVDの映像特典として
●仏版予告編
●出演当時のシャルロットのインタビュー映像
当時のシャルロットのインタビュー映像は,けっこうお宝映像かも知れないですね。このDVDは,ニューマスター版とありますが画質は,思ったよりあまり良くないですね。

本作と同時発売に父親のセルジュ・ゲンスブールが監督し娘のシャルロットと共演したシャルロット・フォー・エヴァー ニューマスター版があります。

さらになまいきシャルロット ニューマスター版とシャルロット・フォー・エヴァー ニューマスター版をセットにしたシャルロット・ツインコレクションというDVD-BOXもあります。
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