黒猫

□黒猫
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一軒のスナックの前に鈴は降り立った



このスナックはボッタクリバーと言われている



ボッタクリなんてかぶき町探せばいくらでもあるが、



ここのスナックは“度が越えている”と噂だ




『調べるにしてもまだ営業中だよね…でもこんな所で突っ立ってまた真選組に会ったら厄介だよね…』



お店の入り口でブツブツ呟いていると扉が開いた



『(ヤバッ…!)』



ところが視線の先には誰の姿もない



しかし扉は確かに開いている



すると、



「すんませーん。ちょっと急いでるんで、退いてもらっていいですか?」



下から聞こえた声に視線を落とせば…



地面に這い付くばる銀色の髪





『銀…さん…?』


「ンあ?」




名を呼べば顔を上げたその顔はやはり銀時で



鈴を見ると、暫しの間の後バッと立ち上がり後ろ手にスナックの扉を閉めた




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