黒猫
□黒猫
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私は今布団の上
右側に退、左側には瞳孔男と爽やかバズーカ少年
何故ならここは…
彼らの本拠地、真選組屯所だからだ
『(まずい…鈴大ピンチ)』
「何とか言いなせェ…土方さん」
「だから何で俺だよッ!」
「土方さんの顔見て飛び起きたんですぜ?瞳孔開いててスミマセンって、ほら」
「うるせェーよ!…ったく、オイ!傷…痛むのか?」
『(ここからどうやって逃げよう…あ、そうだ)』
心の中で呟いて鈴は山崎に視線を向けた
「ん?」
『肩の傷…"退“が手当てしてくれたの?』
「「…退?」」
「いやっ…それは女中の――」
『退ならいいや。だって一回私の裸見てるしね!』
二人の鋭い視線が山崎を捕らえる
「鈴ちゃんッ…!誤解を招くような――」
「ずいぶん親しげな呼び方じゃねェか、山崎…」
「(自分で墓穴掘ったァァァ!!)」
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