黒猫
□黒猫
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あれは七年前――
両親が居なくなってすぐ、店が担保にされてると知り
何とかしようと金融会社に乗り込んだ
『お願い!あの店はおじぃとおばぁの生き甲斐なの!』
「そのババァの息子が担保にしたんだ!息子が居なくなったんじゃ、あの店貰うしかないだろ!」
『取り消せないの!?お金なら私が払うから…!』
「お前みたいなガキに――」
「まぁ、待て…生き甲斐を奪ってしまうのは心が痛む…」
『じゃあ…!』
「どうだ…お前の借金、俺が払ってやってもいいぞ?」
『えっ?』
「お前の身体をその借金で買ってやる」
『……!?』
「お前はきっといい女になる…金で買う価値があるほどにな。」
『……なら期限を頂戴。それまでに払えなかったら、そうさせてもらう』
「今いくつだ?」
『九才』
「じゃあ七年待ってやろう…七は縁起が良くて好きな数字だからな」
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