黒猫
□黒猫
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それは万事屋一行が真選組屯所に乗り込んで来る少し前のお話――
『んんー』
「どうしたの?鈴ちゃん唸り声なんか上げて」
『何かさ、今まで一人でやってたのに…これから命令されて縛られると思うと』
「んなの最初だけでさァ。縛られてる内にだんだん快楽を感じる様になって最後は自分から求める――」
『沖田……それ違う縛るだから』
「総悟って呼びなせェ。もしくはご主人様」
「――真選組に入ったからにはちゃんと従ってもらう」
土方の鋭い目に鈴も負けじと無言のオーラを送る
『(…不安だって言ってんの!違う環境に戸惑ってんの!それくらい察してよこの鈍感!…別に従わないなんて言ってないしそれに――)』
「まぁまぁトシ。鈴ちゃん!そんな身構えなくていいんだ、肩の力抜いて気楽にやって行こう。それに言いたい事があったら遠慮なく言ってくれ!鈴ちゃんは今日から…俺達の仲間なんだからっ!」
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