君に続く道
□第04話 傷心
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『…ろしたい……殺させてよ…っ』
震えながら小さく呟く
その震えが怒りから来るものなのか
悲しみから来るものなのかは分からない
だけど今にも消えてしまいそうな声に嵐は抱き締める力を強くした
「ダメだ凛っ…俺達は中忍試験を受けに来たんだろ?殺しに来たワケじゃない…な?」
『……ッ…』
「ヤブが悲しむぜ?」
流はソッと頭に手を乗せる
『ヤ…ブ…?』
ピクッと身体が反応した
「あぁ。凛がそんなんじゃきっと悲しむ」
『………』
暫くすると嵐の腕の中で凛がモゾッと動いた
抱き締める力を弱めるとソッと顔を見上げる
『ありがと嵐、もう大丈夫…』
その目にもう怒りは宿っていない
「(…し、至近距離ヤベェ!てか俺抱き締めちゃってるよ〜//)」
離れようとした凛の腕を思わず掴む嵐
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