黒猫
□黒猫
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「鈴っ!何でこんな所に居んだよ!?ってかその格好…」
『今日のターゲットなの、このお店。度を越すボッタク――』
突然口を塞がれ鈴は目を丸くする
「そーなんだけどね、違うんだよ。ここはやめといた方がいいってホント、お前の手に負える店じゃないからマジでッ!」
(くッ…苦し…!!)
押さえる腕をバシバシと叩けば苦しむ表情に銀時は口から手を離した
「悪い事は言わねーから、ここはやめとけって!」
そう焦って言う銀時
思えば銀時に会うのは飛び出して行った日以来なんだった…
急に気まずさが沸き上がる
『あー…うん…。』
そんな空気に気付いたのか銀時もモサモサの頭に手を置き目を泳がせる
「あーアレだ…この間はその、悪かったな…」
『う…ううん。私も――』
「あら銀さん。こんな所で何をしてるんですか?まさか逃げるつもりじゃ…ないわよね?」
突然銀時の後ろの扉が開き、淡い紫色の着物を着た綺麗な女の人が出てきた
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