黒猫

□黒猫
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「お前はチビだし身軽だ…鬼兵隊でもきっと役に立つ」



『晋助だって…成人男性に比べたら小さ――』



「あァ?何か言ったかよ鈴…」


低い声と共に首に当たる冷たい感触



『いえ、ナンデモナイデス。』




目が怖いっ!



片目のくせに凄い威圧感




晋助はフッと笑うと刀を鞘に収めた




「――お前に初めて会った時、何かを感じたんだ」



『えっ?』





「目の奥に宿る“何か”にな…」



『私は別に…』



「この腐った世界を一緒にぶっ壊そうぜ」




『腐った世界…?』






そうだ――



この世界は腐ってる



天人が来てからおかしくなった




天人が来なければ父親だってお店を担保にする事もなかった



私がこんな思いをしなくて済んだ




でも壊すなんて…



いや、晋助なら出来る様な気がした




晋助と一緒に行けば――




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