黒猫

□黒猫
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『ホールじゃ食べきれないね…』



そう言った瞬間、ケーキに食らいつく二人に唖然とした



『(新八の分……)』




新八がお茶を煎れて戻って来た時にはケーキの跡形もなく…



「ちょっとォォォ!僕の分はァァー!?」




満足げにお腹を擦る神楽と口の端に生クリームを付けた銀時に怒り狂う新八




「新八甘いネ。このケーキよりも甘過ぎるアル」



「出せェェェ!出しやがれモジャモジャ頭ー!!」


「うっぷ…!ヤメろって…出ちゃう!生クリーム出ちゃうゥゥゥ!!」




『ふっ』




小さく吹き出せば新八の悲しげな顔がこちらを向いた




「……ケーキぐらいでって思ってるんですか?」



『ううん。何かさ、くだらなくて、バカバカしくて笑える』



「やっぱり馬鹿にしてるんじゃないですか…!」




『違くて良いなって思ったの。みんなの事見てると悩み事も忘れて笑えるっていうかさっ』




「…//」




楽しげに微笑む鈴を見て新八は顔を真っ赤にさせる




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