黒猫
□黒猫
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「朝方だよ。着物ありがとうございますってね。本当に礼儀正しい子だねぇ」
「それでっ!?」
「それでって…それだけさね」
「どこ行くとか、聞かなかったアルか?」
「そんなもんいちいち聞くわけないだろ?」
「…ですよねぇ」
「役立たずって言葉知ってるアルか?」
「そりゃ私に言ってんのかい?」
「銀さんっ!?どこ行くんですか!?」
「パチンコだよ、パチンコォ」
「本当どうしようもないなあの人は…」
新八の蔑む声を聞きながら扉を閉めた
「――あらお兄さん、いらっしゃい」
「あー鈴、居る?」
「なんだい。お兄さんも鈴に用かい?」
「お兄さんも?」
「この間も真選組の人が来てね…」
そういえば目ェつけられてるとか言ってたっけ
「誰か訪ねて来たら辞めたと言ってくれって言われてねぇ…だけどあの子何かしたのかい?真選組なんて…」
不安げな目が銀時を映す
「――心配するような事は何もねェよ」
頭を掻きながら面倒くさそうに言った
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