黒猫
□黒猫
4ページ/17ページ
「鈴ちゃん、鈴ちゃん!沖田隊長は鈴ちゃんの二つ年上ですッ…」
『年上っ!?この顔で?』
大きな声で指を差し沖田を見れば
「刀抜きなせェ…相手してやりまさァ」
沖田からドス黒いオーラが見えた
『ちょっ…私刀なんて持ってないし!トシ助けてっ』
「うるせーぞお前ら…」
土方の声で刀を抜きかけていた沖田の手がピタリと止まった。けど…
『(助けって言ったのに私まで怒られた…)』
鈴は頬を膨らまして沖田から顔を逸らす
「…何で土方さんは名前で呼んでるんでィ?」
後ろから聞こえた沖田の声
『勲がそう呼んでるから!』
顔を逸らしたまま怒った口調で答えた
「(……だったら俺の事も名前で呼べるじゃないですかィ)」
何も言ってこない沖田が気になり後ろを振り返ろうとした
「近藤さんが呼んでるからってお前は俺の部下なんだぞ」
.