眠り姫の夢
□片想い
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「「――おっそーい!!」」
俺に浴びせられる見事に揃ったナルトとサクラの声
そして鼻で悪態をつくサスケにもう一人――…
鋭い視線を俺に向ける小さな女の子
「おはよぉ名無しさん」
いつもの笑顔で笑いかければ
『……おはようございます。カカシ先生』
感情の籠ってない挨拶をしてからその顔を逸らす
初めて会った時から彼女は口数が少なくて
だから大人しい性格なんだと思ってた
「――ナルト!アンタ何遊んでるのよっ!」
聞こえて来たサクラの声
今日の任務は河原のゴミ拾いという至って簡単な任務だ
「違うってばサクラちゃん!川の中のゴミ拾ってるんだってばよ!」
言いながらバシャバシャと聞こえる楽しげな音
「まったくアンタはすぐふざけるんだから」
「でもさ、でもさ!カカシ先生寝てるってばよ」
俺は少し離れた木陰で愛読書を顔に乗せていた
それを寝てるもんだとナルトは思ったらしい
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