眠り姫の夢
□感情表現
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「やぁ名無しさん」
夕飯の買い物をしていると聞き覚えのある声に呼ばれた
『サイ。…また会ったね』
彼に会うのは今日これで三度目だ
「当たり前ですよ。だって名無しさんの後をずっと付けていたんですから」
ニッコリと笑って
サイはとんでもない事を言った気がした
じゃなくて絶対言った
『えっと…それって、ストーカーしてたって事?』
「ストーカー…ですか…?」
首を傾げるサイは不思議そうな顔
『だから、あとを付け回したり、物陰からこっそり覗いたり…』
「なるほど…。それなら僕は名無しさんのストーカーです」
『………』
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