眠り姫の夢
□雪合戦
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火影邸を出れば
真っ白い景色に呆然とする
『雨って言ってなかったっけ…』
パラパラと止まる事なく落ちて来る白い塊に空を見上げて睨む
報告書を出しに行った名無しさんはその帰りにばったり綱手に会い
書類整理を手伝わされる羽目になった
やっと終わってさぁ帰ろうと外に出れば視界いっぱいに広がる白――
『止むまで待機所にでも居ようかな…』
そうは思ったが早く家に帰って暖かいコタツに入りたい
意をけして名無しさんは足を前に踏み出した
――ツルッ
『きゃっ…!?』
足を滑らせ盛大に尻餅をついた
『痛ぁ…』
お尻は痛いし冷たいし…
何だか自分が惨めになって来た…
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