君に続く道A
□第33話 消された記憶
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出会ってから毎日のように一緒にいた
木ノ葉に来てから凛の世界は広がって…
レアだった笑顔を見れる日が増えた
寂しい気持ちもあるけど
嬉しい気持ちの方が大きいと思った
なのに何で…
もしかしたら里には居ないんじゃないか…
もしかしたら一生――
「くそっ…!」
頭に浮かんだ考えを消し去るように
嵐は握った拳を木に叩きつけた
「――嵐!」
「っ…流…」
お互い険しい表情を見て…
そのまま黙り込む
「ハヤテの……お墓…探したか?」
「…ッ!」
流が呟くように言えば嵐はすぐさま駆け出した
そこに凛が居る事を願って…
――ドンッ
「っいて…!?」
曲がり角から出て来た人影に派手にぶつかり尻餅を付いた
すぐに立ち上がると相手を確認せずに走り出す
「悪い急いでんだッ…」
だけど腕を掴まれ動きを止めた嵐は
その目を見開いた
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