君に続く道A
□第42話 前進
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『カカシ先生…』
「ん?」
『いつ退院したんですか?』
いまだ大きな背中に腕を回して
胸元に顔を埋めながら呟くように聞く
「今さっきね」
『え?今さっき?』
ふいに顔を上げれば
ニッコリ微笑むカカシ先生が間近に見えてドクンと心臓が鳴る
「もう少しゆっくりしてたいんだけどね、任務は溜ってく一方なのよ」
『そっ…そういえば、ナルトがそんな事言ってたかもッ…//』
慌てて目線を下げて言った
「ナルトが?アイツも随分成長したな」
『い、イルカ先生に言われたって』
「そっか。イルカ先生ね」
笑い混じりの声が上から降って来て
凛はカカシから離れる
『サッ…サスケは?もう、退院したの?』
不自然な離れ方だったかもしれないけど
これ以上抱きついてたら心臓がもたない
「数日は様子見だ。ま、アイツの事だから一日休めば退院したがるだろーけど」
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