トラブルライフ
□03話
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「おはよう、心ちゃん」
賑やかな教室に入ると聞こえたお妙ちゃんの声
『おはよぉ』
「遅刻ぎりぎりネ」
『間に合えばセーフでしょ』
笑いながら自分の席に向かう
少し前まで遅刻魔だった私
好きな人が出来たからってその遅刻癖が完全に治った訳ではない
毎日二度寝や朝食の誘惑と闘い
いつもギリギリの橋を渡っているのだ
だけど3年になってまだ一度も遅刻をした事がない
ここは褒めるべき所なのに…
生徒の扱いをまるで分かってないよ銀八センセ
まぁ、ダメダメ先生だから期待しても無駄か
「――よぉ、メス豚」
席に着くなり聞こえた声
『…誰がメス豚よ』
睨みつけるもドSには効いていないらしい
むしろ逆効果だって事くらい分かってる
「誰も心だとは言ってませんぜィ?」
ニヤリと笑う沖田にハッとする
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