君に続く道A
□第28話 本選開始
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「あっ、凛じゃない!座る席あるの?」
そんな声にふと横を見れば
サクラにいの、そしてチョウジの姿があった
『ご心配なく。ここよりもっといい席あるから』
言いながら指差せば
いの達のニ列隣の前方で嵐がまだ手を振っている
「凛……席交換しなさいよ!」
「いの、脅しは駄目だよ」
「脅してんじゃないわよっ、お願いしてんの!」
『サクラ、元気ないね』
いのを無視して俯き加減のサクラに声をかける
「サスケ君がっ…サスケ君がまだ…来てないのよ…」
会場に視線を向けると
丁度ナルトが来た所だった
滑り込むような形で入って来たナルトに小さく笑う
『大丈夫、ちゃんと来るよ。ナルトの応援しながら待とうよ?』
「そうね…そうだよねっ」
サクラの笑みに凛も微笑みを返すと
ブーブー言ういのに手を振って嵐達の元へ向かった
「――いい席だろっ?」
『うん、ありがと』
凛の言葉に嵐は満足げな表情を浮かべる
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