向日葵日和
□向日葵日和
2ページ/17ページ
「儂はこれから政府の奴等に知らしめに行くんや…」
憎しみに満ちた目
相手は大柄の刀を持った男
だけどこのまま引き下がる訳にはいかない
空丸はギュッと腰の刀に手をかける
「お前らみたいな浪人がいるから罪人が絶えないんだよ」
「侍をなめんな!!」
斬りかかって来た男の剣を鞘で止めた
「このっ…!」
弾かれ再び振り上げる
「(踏み込みが甘い…太刀筋もブレてる…――いける!!)」
確信と共に男の懐に入った空丸の刀は
見事命中しドサッと倒れる男
「空兄って実は強かったんスねー!!」
「実はってなんだよ」
ツッコみながらも自分の手を見つめた
「(いつも兄貴ばかり相手にしてるから気付かなかったけど…俺――)」
「空兄っ!」
「!?」
その声に振り返った時
男が投げ付けてきた砂に目を瞑る
「わぁぁ!空兄ィ…!!」
「宙太郎!」
一瞬の隙をついて宙太郎を人質に取った男は
空丸の腹に拳を振るった
「っ…!!」
地面に膝をついて蹲る
.