Arcifanfano
□ACT.1〜暴行と傷ついた心〜
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幸村精市side
切「部長!ちょっと来て下さい!!」
突然赤也に呼ばれた時は何かと思ったけど…成る程、これは赤也にはどうしようも出来なかった訳だ
幸「赤也、離れて」
沢田君の手を赤也が解放したのと同時に掴み、俺の方に引き寄せる
沢田君はよろめきながら俺の腕に収まった
反対の手で彼の背中をゆっくりと、あやすように撫でる
綱「ごめ、なさ…ごめんな、さいご…めんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
幸「大丈夫だよ、大丈夫」
綱「ごめん、なさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさ…」
幸「此処には君を虐める人は居ないから」
綱「ごめ…な、さ……ぅ…あ…」
幸「安心していいよ。俺達は君の味方だから」
そう言うと、糸の切れた操り人形のように倒れ、意識を失った
…一体何が、この子の身に起きてるんだろう…
切「さっすが部長!」
幸「赤也、何があったの?」
切「分かんないッスよ、目が覚めたと思ったら急に起きて、体勢崩したから支えようとしたら手払って叫んだんスよ」
幸「そうか…とりあえず下へ行こう」
切「うぃッス」
沢田君を抱え直し、下の皆が居る所へ向かう
何でこんなに君が気になるのか…
ただ、今は君と一緒に居たいと思ったんだ
ふふ…。君は一体何者なんだろうね
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