Arcifanfano
□ACT.12〜悔しさと事件の全貌〜
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宍戸亮side
嫌な予感はしていた
言いようの無い不安だって感じていた
なら、何故もっと気をつけなかった?何故気付けなかった?
俺はいつも、後悔ばかりだな……ツナ…
宍「ツナ!!」
バタバタと長い廊下を駆けると、その先には長太郎、若、柳、リボーン、雲雀、六道が居た
傍にある大きな扉の上には、手術中というランプが点いている
向「日吉!ツナは!?ツナはどうなんだ!?」
日「……かなり、危険な状態…で……油断が許されないと…」
長太郎は勿論、普段涙を見せない若までが、目から大粒の涙を零していた
柳は歯を食いしばり、拳を握って堪えているが、その目は僅かに濡れている
侑「クソ!何が[ツナを守る]や!!全然!守れてへんやんか!!」
ダン!と音を立てて忍足が壁を殴る
跡部は無言で手を血が滲む程握り締め、俯いていた
芥「ツナ…!!お願い……戻ってきて…!!」
鳳「ごめん…ごめん綱吉…」
ジローと長太郎は手を組んで、ひたすらツナの帰還を祈っている
そして、俺は……
宍「ツナ……」
脳に手を突っ込まれて、ぐちゃぐちゃに掻き回されているような錯覚
自分の足で立っていられず、壁に凭れ掛かる
気持ち悪い。目眩がする。息が上手く吸えない
呼吸ってどうやってするんだった?どうやって立つんだった?
簡単な事の筈なのに。今まで出来ていた事なのに
嗚呼…
俺は、無力だ……
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