Arcifanfano

□ACT.12〜悔しさと事件の全貌〜
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桃城武side


 部活が始まる前から…もっと言うなら朝会った時から、越前の様子が可笑しかった
 顔色が悪く、嫌な予感がするともしきりに呟いていた
 でもまさか…こんな事になってるなんて…













 部活が始まる前、越前の携帯の着信音が部室に鳴り響いた
 越前が電話に出て数秒。目を見開き、顔色が青を通り越して白くなっている


越「ツナ…兄…が…?」

 何かあったのは明白
 部室を飛び出した越前を追うように、俺達も走った
 着いたのは並盛総合病院
 手術室の前には氷帝と柳、マフィアの人達が数人居た
 越前は、宍戸さんの元へ歩いてく


越「ツナ兄は…ツナ兄は大丈夫なの…!?」

 宍戸さんの顔色は越前よりも悪く、ぼんやりと目の焦点も合ってない


跡「かなり危険らしい…助かるかどうかは…五分五分だそうだ…」

 覇気の無い、弱々しい声に一緒、誰の声か分からなかった
 それ程に跡部さんの声は弱く、それがツナの状態を表しているよう
 その事実に愕然とした越前が座り込むと、不二先輩が越前の肩を叩いた


周「大丈夫だよ。綱吉なら大丈夫。僕らより長くいた君なら分かるだろ?」
越「不二…先輩…」
周「僕達が信じてあげなくてどうするの?綱吉の事、信じるって決めたんだろう?」
越「……は…い…」

 そ…う……そうだよな…ツナ
 俺は信じてるぜ。ツナなら大丈夫だってな




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