Arcifanfano
□ACT.13〜真実と非情な現実〜
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笹川京子side
怖い。怖い
カタカタと震える体を抱きしめて、呼吸を落ち着ける
“そういう”のが分からない私でも分かる程、この人達は怒ってるし、殺気立っている
何で怒ってるか…なんて、いくら私でも分かる。……ツナ君を虐めたからだ
でも、最初の裏切ったのはツナ君の方で。あんなに傷付いた由季ちゃんを見ていたくなくて
――本当に?――
………え…
――本当に、ツナ君が裏切ったの?私はそれを、1度でも見たの?――
み…た……見た…よ…?
――本当、に?――
その瞬間、体から一気に血の気が引いていくのを感じた
ガタガタと体が震え、握りしめた指先が白くなり、掴んだ制服がぐしゃぐしゃになっているのが視界に入る
私は、見たの?ツナ君が由季ちゃんを虐めてる姿を。罵声を浴びせてる姿を
思い出すのは寂しそうに、悲しそうに顔を歪め、違うと叫ぶ姿
もうツナ君の笑顔さえ、私は思い出せなくなっていた
花「…こ……京子!大丈夫?」
京「っあ…は…な…?」
急に響く花の声に体を震わせ、視線を向ける
花「どうしたの?あいつらに何かされた?」
京「ちがっ……ね、花…どうしよ…」
向こうの人達を睨む花を落ち着かせて、出来るだけ小さな声で言う
察してくれたのか、花は耳を寄せてくれた
京「私…私………間違ってたのかもしれない…!!」
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