ロスタイム

□家族
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家族…


私には両親がいない。
とっくに亡くなっている。


だけど唯一の身内がいる…




それはお爺ちゃん




そう…グラマン中将






私のかけがえのない唯一の家族…




感謝したい。





あなたがいなかったら今の私はいないのだから。













『そういえば中将とは面と向かって話したことなかったわね』





リザは今日の仕事が午後からであった。




『仕事までにまだ時間があるし、司令部に行きましょう』



まだ朝の時間だがリザはグラマンに会うために司令部へ向かった。













司令部に着くとリザはグラマンのいる執務室に向かう。



『確かここよね…』


執務室に着きドアノブに手をかけた。



『あの、グラマン中将はいませんよ』



するとある男がリザの肩をポンポンとたたいた。



『え?』



『実は今、我々は中将を探してるんです。サボリ癖がすごくてι』




どうやらその男はグラマンの部下らしい。





『あらそうなのね、なら私も少し協力するわ』


中将はなんとなくどっかの誰かさんに似ている…




『そんな!我々がっ『いいから!あなたも早く中将を見つけなさい!』



『はい゛!』



男は焦りながらグラマンを探しに駆け足でかけていった。




『はぁ…どこ行ったのかしら…』





『あれホークアイ中尉?』




え?




どこかで聞いた声…



























『グラマン中将!?』




なんと物陰からグラマンが顔を出した。





『いやぁ、君の声がしたからもしかしてと思ったが、まさか君だったとはねぇ』




こんな近くにいたなんて…!



『中将…ι部下が探してましたよ…まったくあなたという人は!』




本当にこの人はあの人とソックリね…!






『いいよいいよ、こんな風にマスタング君のことも叱ってるのかな?』




流石、中将は鋭い。




『さぁどうでしょうね』



『冷たいなぁ。……でさぁ、何の用で来たのかな?』




『その…いろいろお話がしたくて…中将とはまともに話など…』



リザは面と向かって言えなくて下を向いた。



するとグラマンはニカッと笑いリザを執務室に案内した。





























『どうぞ座って』



『はい』




リザとグラマンは向かい合うようにソファーに座った。





『いやぁ、リザから話しかけてくるなんて初めてじゃない?わし嬉しいな♪』




今は二人しか執務室にいないのでグラマンはリザをファーストネームで呼んだ。




『そうですか?…というか一応ここは仕事場です。階級でお呼びください中将』



中将という言葉をあえて強調する。




『いいじゃない。二人しかいないんだもの』



グラマンは少し拗ねた顔をする。




『…わかりましたよ』



リザは少し溜め息混じりで答えた。




『そういえば中将、お時間は大丈夫なのですか?』



仕事の邪魔になったら一応まずいので確認を取る。




『大丈夫だよ。わし本気出せばすぐ仕事終わるし、部下たちが何とかしてくれるしね』




自慢げに話すグラマンにリザは苦笑いするしかなかった。



『そっちこそ仕事は?』



『今日は午後からなんです』



『そうか…それでさ、わしに何か話がしたいことあったの?』



リザは眼鏡を光らせリザを見る。




『いや、その私は…ただ中将と面と向かって話がしたくて…』



するとグラマンは突然立ち上がり髭をいじりながら窓のある方へ歩き出した。





『実はな、わしもリザとずっとこうやって話したいと思ってたんだよ』




『…え?』







































『ずっと…っリザに謝りたかった…』





『中将?』







振り向いたグラマンの顔はとても悲しそうだった。








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