ロスタイム
□穏やかな時間
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リザは仕事から帰ってきて、すぐにキッチンへ向かった。
両手には大量の袋を抱えている。
『明日はみんなでお弁当を食べるから、身支度しないとね』
リザは明日のことで準備をするようだ。
それはリザの手作り弁当を丘でロイたちと食べること…
『喜んでくれるといいわね…』
リザはロイたちの笑顔を思い浮かべながら弁当作りに励んだ。
─君の手作り弁当を食べたい
そんなロイの言葉を思い浮かべながら…
いつだって浮かぶのがロイのことだった…
『何を考えてるのかしらね私ったら』
自然に笑顔がこぼれる。
『よし、頑張ろ』
─9月22日
『早く昼休みになれ〜』
ブレダは早くリザの弁当を食べたいのか騒いでいた。
『うるさいぞ、お前は早く仕事を進めろ。じゃないと昼休みも仕事になってしまう!』
ロイはいつもと違って急いで書類を処理していた。
やはりみんな楽しみなようだ。
それだけリザの存在は大きい。
『そんなιみんな焦り過ぎて体調崩さないでくださいよ?』
リザはロイたちの様子を見て嬉しい反面、心配になってきた。
『大丈夫っスよ〜、中尉の弁当のためならぁ!』
『僕も楽しみです♪』
『私も同じです』
ハボックやフュリー、ファルマンもウキウキ気分であった。
『…ι、じゃぁ昼休みまでに終わるよう頑張りましょう』
『『アイアイサー!』』
まさかこんなに反響が大きいなんて思ってもいなかった。
そしてリザも書類が終わるようにペースを早めた。
『終わったー!どうだね中尉!』
ロイは書類が処理しきれたらしく万歳している。
『あら、凄いですね。あとでチェックしておきますね』
どうやらロイは終わらせたらしい。
リザは内心、驚いていた。
まさか弁当くらいでι
『みんなは大丈夫?』
『『大丈夫です!』』
ハボックらはいつでも準備OKな顔でリザを見つめた。
『っお!丁度昼休みか?仕事は順調だし時間がゆっくり取れるかもな』
ロイが銀時計を見るとタイミングよく昼休みの時間であった。
『やったー!早く食べたいです!』
ブレダは喜びでかもう丘へ行く準備をしているようだ。
『もう…じゃぁ丘へ行くから準備してくださいね』
『『はい!』』
いつも仕事もこんなふうだったらいいのにι
そんなこんなでロイたちは司令部の近くの綺麗な丘へ向かった。
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