ロスタイム
□何気なかった日々
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『すまない少し視察に行ってくる』
ロイは視察に向かうらしい。
そしていつも出掛ける際に着る黒コートを纏う。
そして視察に行く時は必ずリザに言ってから行く。
そんな上司を見てリザはまたハッとした。
『今日はジュディーさんとデートですか?気をつけて行ってきてくださいね』
ロイは驚きかすかに冷や汗が流れる。
『何故知ってるんだい?』
『なんと…なくですね。いいですから行ってください!』
話を反らすためにリザはロイの背中わグイグイ押した。
『ちょっ!中尉ぃ!?』
バタン
リザは勢いよくドアを閉めた。
その状況を見ていた部下たちは…
『どうしたんスか中尉』
『何かあったんですかぃ?』
『気になりますね』
『焦ってますよね』
ハボック、ブレダ、ファルマン、フュリーがリザを心配する。
『えっいや、なんでもないのよ!さぁ仕事仕事!』
私って馬鹿だわ…
そう思いながら席につく。
するとフュリーが何かを思い出したようにリザに話しかけた。
『中尉、そういえば伝言をレベッカ少尉から預かってます』
『レベッカ?』
あぁそういえばレベッカは仕事で少しの間、南方司令部に行くのよね…
会えたとしたら今日が…
するとリザは席を勢いよく立った。
物音に部下たちはビックリする。
『どうしたんですか中尉!』
『少し出てくるわ!』
といって勢いよくドアを開けて執務室から出て行った。
『どうしたんだ?』
部下たちは顔を見合わす。
私は10日後にいなくなる。
会えたとしたら今日しかない…
私はね貴女にお礼を言いたいの。
唯一の大切な友に…
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