ロスタイム
□穏やかな時間
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『ぅわ〜綺麗っスねぇ』
丘につくと広い草原が広がっていて景色が綺麗であった。
『広いなー、やっほー♪』
するとハボックらは子供のように草原を走っていった。
『まったく…子供かあいつらはι』
『あなたも十分子供ですよ?』
『なんだって?』
リザは微笑んだ。
ロイもリザの微笑みにつられ自然と笑みがこぼれる。
『みんなぁ戻ってきて。お弁当食べるわよ〜』
『了解でーす!』
リザは遠くへ行ったハボックらを呼び戻した。
ロイは弁当の準備をしているリザの代わりにシートをひいた。
そしてシートの上に弁当が置かれロイたちは座る。
『開きますよ』
そしてリザは弁当のフタを開けた。
『美味そう!!』
弁当の中は様々な中身が入っていた。
どのメンバーも好きそうな具を選んで入れたのだ。
『どうぞ召し上がれ』
『いっただきまーす♪』
ハボックらは一気に弁当の中身を取って食べる。
『美味い!美味すぎですよ中尉!!』
どうやら好評のようだ。
『まったくお前ら落ち着いて食べんか』
そう言いながらロイは弁当の中身を一つ食べる。
『…っ美味い』
ボソっとロイが呟く。
そして次々に中身を食べる。
『大佐ぁ!俺ももっと食べます!』
どうやら中身の取り合いが始まったようだ。
『みんなまだあるから取り合いはダメよ?』
それでもリザに耳を傾けていない様子だ。
『まったく…』
そう言いながらもリザは微笑んでいた。
よかった…
うまくいったわ。みんな喜んでくれてよかった…
そんなことを思いながらリザはロイたちのことを微笑ましく見つめていた。
────
『ふぅ…食べた食べた!』
どうやら、皆満腹したようだ。
弁当の中身は全て無くなった。
『ふふ…食べ過ぎよ』
リザはロイたちの様子に笑った。
『食べ過ぎたな。どれお前ら走ってこい!』
突然ロイが人差し指で草原の向こう側を指しハボックらに命令を出した。
『えっ?休みたいっスよ〜』
『いいから、太ると彼女にでも嫌われるんじゃないのか?』
ロイはニヤリとハボックに笑いかけた。
『っわかりましたよ!お前らも走るぞ〜』
『ぅえ〜ι』
ハボックはブレダたちも道ずれに草原を走って行った。
『まったく…元気だなあいつらは…』
『そうですね』
ロイとリザはハボックらが走っている様子を見ながら微笑んでいた。
『あのさ中尉…今日はありがとう』
『いいえ、みんなが喜んでくれてよかったです。…あの…これで息抜きになったのですか?』
リザはロイがちゃんと満足したか問いかけてみた。
『当たり前だろ。大満足さ…』
『…よかった』
ロイの言葉を聞いてリザは安心しホッと溜め息をついた
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