私の望は異世界トリップ

□第10話 開始の合図
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私のは異世界トリップ
第10話 〜開始の合図〜










朝起きて(起こされて)ご飯を食べて、学校行って
午前中の授業を終えて、唯笑達とお弁当食べて
午後の授業を眠い目を擦って頑張って、今は放課後。






「ん〜…。やっと終わったぁ〜」





伸びをして帰り支度をする。





そして ふ、と思う。




そういえば、学校きてからリトの姿を見てないな。
お昼にもこなかったし…。






…1度も姿を見ていない?






レギュラー陣からの接触もなかった…。





背中に悪寒が走った…。



脳が全細胞に指令を出す。
『ここから逃げろ』…と。




逸る気持ちを押さえ、支度を終え教室を出る。


いや、出ようとした。


が、それは叶わなかった。




何故なら、満面の笑みを湛えた赤也が出入り口を塞ぐように立っていたからだ。







「こんにちはっ!亜加里先輩」

「こ、こんにちは〜…」









第一刺客 切原 赤也








「亜加里先輩帰るんスか?」

「う、ん。その前にちょっと学校の中とか見てこうかな〜って、思ってるんだけど…(ついでにリトも探さないと)」

「立海は広いっスからね〜。俺も時々迷うんですけど、亜加里先輩1人じゃ大変でしょ?
俺が案内しますよ」





と、相変わらず笑顔の赤也。



逃げる事は、不可能だろう…。





「…そう?ありがとう。じゃぁ、お願いしようかな」

「任せてくださいっス!」









今、赤也と学校探索中です。




敵は未だ行動に出ていない。
私の思い過ごしだろうか?




「亜加里先輩」

「何?」




音楽室の近くに来た時だった。急に赤也が立ち止まり、真剣な顔で私に話しかけた。





「昨日、話したマネージャーの事なんですけど」





ついにきたか!



少し身構える。






「俺、どうしても亜加里先輩にマネージャーやってほしくて…」






日が傾き、空がオレンジ色に染まる。



廊下には赤也と私、2人きり。



音もなく、静かで。



夕日に照らされ、私を真っ直ぐ見つめる赤也は



とてもかっこよかった。




だけど







「ごめんっ!切原君!!」


「亜加里先ぱ…グハッッ!!」





まだ何か言おうとしていた赤也に綺麗に
ボディーブローがきまった。







「すまないっ…同士。こうするしか…こうするしかなかったんや…」





涙を拭い
気絶している赤也を音楽準備室に運び、その場を後にした。




音楽室や理科室などがある特別教室棟に私はいる。




外に出るには、教室棟に戻る必要がある。









さて、次は誰かしら?








2007/11/12






まだまだ犠牲者はでます。
次は誰でしょうか?







 

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