私の望は異世界トリップ

□第17話 そして伝説へ…
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私のは異世界トリップ
第17話 〜そして伝説へ…〜







着替えを済ませ、やっと部活開始です。


幸村君や柳君に仕事内容を教わり
リトと共に四苦八苦しながら頑張ってます。

忙しすぎて皆の練習風景とか全然見れません。
仕事の量がハンパじゃないです。




そして今、私達は部室の掃除に取りかかろうとしています。

そう




あの、汚い部室のっっ!!





まずは手作りの『小須田部長』に欠かせない
『いるもの』『いらないもの』と書かれたダンボールを用意し、仕分けしていく。



そして、ハタキで埃を落としほうきで掃いていく。



順調に進んでいると思われたその時




ついに奴が現れた…。




「!!きゃぁぁぁぁぁ―!!」





私は叫ぶとリトを残し部室から出て
部室のドアを閉め押さえた。






「ちょっ、亜加里?!」





中でリトが叫んでいたが私は戻るつもりも

ドアを開けるつもりもない!




そう、奴が…ゴ○がいなくなるまではっ!




私だって、○キがその辺チョロチョロしてるぐらいなら
逃げはするけど叫びはしませんよ?


だけど、奴は飛んでたんだもの!


話には聞いてたんだけど、見たのは今日が初めてです。



アレは並じゃない!!




私の悲鳴を聞いて皆がこちらに駆け寄ろうとするのを




「コッチは大丈夫!心配ないから練習を続けて!!」

とジェスチャーで伝える。


「本当に大丈夫なの?」


幸村君もジェスチャーで尋ねる。



「大丈夫大丈夫!心配御無用です」

「何かあったらスグ呼ぶんだよ?」

「了解!」




怪しい動きを繰り返し会話をする2人に


「言葉で言えよ?!」



とブン太がツッコミをいれたが効果はなかった。











皆がコートに戻るのを確認した後
部室の中に居る(閉じ込められてる)
リトに向かって叫ぶ。





「リト!ここは私に任せて早く奴を!!」

「ここは、って何やってんの?!
中の方エライ事になってるよ!
っっ!!ギャァァァァァーー!!!」

「リト−−!」






「何やってるんスかね?亜加里先輩達」

「さぁ…?とりあえずリトに何かがあったのは確かだろィ?」





テニスコートから部室で騒いでる2人を見守るレギュラー陣。






その頃部室では





「リト?リト〜〜!」

「っ、亜加里…――――くっ…ゴキメツを用意しろォォォ――!!」





リトの悲痛な叫び声が響く。




「リト…」








〜テニスコート〜





「ゴキメツ…とは?」




不思議そうに尋ねる柳生。




「解らないが、ゴキブリがでたんだろう」



サラリと言う柳。









〜部室〜





「リト、これを!」





ドアからブツを投げ込む。
それを見たリトは脱力した。


投げ込まれた物とは…

ハエタタキ(手紙付)。




手紙には
『自分、不器用っスから。
でも、精一杯頑張りました』




と書かれていた。


「エェ゛――!!せ、せめてスプレータイプのとかさ…
色々あるじゃん!何でコレ??
しかも意味分かんねぇぇーー!!」

「今はそれしかないんです!!」

「逆ギレ…?


がんばれぇ〜!負けーんなー!
力の限り〜生きて〜やれぇぇ…」

「支社長が…決算票の隅に
社長の似顔絵なんて書いて送んなきゃよかったんだ!!」

「あれかぁ〜…!」





小須田部長ネタも終えた所で
意を決し、ハエタタキを握り締め
ゴキに立ち向かっていくリト。





タッタッタッタッタ




「死んでくれッ!兄さーーん!!」


「これもまた…運命なのか…」







〜テニスコート〜



「兄さん?」

「ゴキがか?」

「ってか、さっきの何かのコントっスか?」

「あれは笑う犬で人気を博した
小須田部長っていうんだよ」







〜部室〜






バシーーン!!




床を叩いたような大きな音の後の
静寂。




やったのかしら?




ドアを開け確認すると

ハエタタキの下敷きとなったゴキと
力尽き倒れたリトの姿。





「リトッ!」




私は急いでリトに駆け寄る






「リトっ!しっかりしろっ傷は浅いぞ!!」

「うぅ…亜加里…。ス…ス…」

「え、何?何か言いたいの?」

「頼むから、スプレーとか置いといてくれ…」





ガクッ



そう一言残し、リトは目をとじた。





「リト…っ!ちゃんと始末してから逝ってよー!!」







〜テニスコート〜






「一体何をやっているのだあの2人は?」

「なぁ、さっきの。逝って、になってなかったか?」

「ふふ、楽しそうだね。俺もまぜてほしいな」

「…ちょっと様子見てくるぜよ」







〜部室〜






「お〜ぃ。さっきから何騒いどるんじゃ?」

「あっ!仁王君!!いい所に」





そう言いながらヒョッコリ顔を出した仁王に
亜加里と復活したリトの2人は瞬間移動の如く近づき状況説明を始めた。




「仁王〜聞いてくれよ〜!ゴキ襲来で
部室滅亡の危機だったんだ!」

「随分スケールが小さいのぅ」

「そんでね、Lv1の光の勇者がハエタタキを持って
応戦して倒したんだけど…」




『その後の始末が…』



「……」





呆れ顔の仁王に亜加里とリトは手を合わせ



『お願いします!!』




と、懇願した。






「はぁ…」




ため息をつくとサッサとゴキを始末する仁王。




「ホレ、これでいいのか?」

『おお〜〜!』





そんな仁王に拍手する2人。




「ありがとう仁王君!」

「君こそ真の勇者だ!」




仁王はこの日、目の前で騒ぐ2人を見て


「これから面白くなりそうやのぅ」


と、小さく呟き笑った。




「もっとLv上げなきゃダメだな〜」(リト

「光の勇者はLv1でMAXなんだよ?」(亜加里



『マジでか?!』(リト・雅)













2008/01/08

修正 2010/03/21






特に害はないと思うんですが
やっぱりあの外見と動きですかね?
飛ぶんですよ、ヤツは。
皆様もお気を付け下さい。







 

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