刀語
□【初恋】
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ふと、気になった蟷螂は普通に喰鮫に聞いた。
「何故人鳥はぬしに突っ掛かるのだ?」
喰鮫はやっと探し出した刀をしまいながら、振り返った。
「ああ、それはきっと初恋の人を私と私の姉を間違えてるせいですよ」
「姉?」
「今は真庭の里にはいないんですけどね。とても私と似ていて、身長もその頃は今より低かったですからよく間違われました」
きっとそのせいでしょう。と、何故か楽しげに言う喰鮫。
蟷螂は訝しげに首をかしげる。
「それで…何でその間違いを教えてやらないんだ?」
「だって、まだ私の『初恋』は終わっていませんから」
そしてにっこりと笑って喰鮫は言った。
「そういうこと、ですよ」
―了―
× × × ×
自分でも何が書きたかったのかさっぱりです;