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□コスモラブ
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それは突然やって来た。
何事もなく時間は過ぎて、ただぼんやり二度と会えない筈の息子や仲間を思っていた時。

音も無く、急に背後から抱き締められた。
懐かしい匂いで目を見開く。

「俺、来ちゃった!」

観光に来ました、みたいな軽い口調でロイドは笑っていた。

その光景を見て、いつも冷静なクラトスが少し大きな声を出してしまっても仕方のないことだろう。

「……ろ、ろろろろ、ロイド!?」

「珍しいなぁークラトスが慌てるなんて。
まぁ仕方ないけどさ」

呆然としているクラトスを今度は正面から抱き締める。
2年と少し会わない間に身長もかなり近付いた。
まだ目を白黒させている彼をまじまじと見つめてみる。
相変わらず綺麗な顔立ち。愛しい人。

やっぱり全てを捨ててでも来て良かった。


「こんな、宇宙の何処かも分からない場所までどうやって来た!?」

未だに動揺を隠せないクラトスは思い付いた疑問を口に出す。
その姿を見てロイドはまた顔を綻ばせた。

「トールってとこにある時空転移装置の力を応用すれば、クラトスのところに空間転移出来る可能性もあると思って。
大変だったぜー、まさかそのトールが海の中にあるなんて思わなかったからさ」

昔、リフィルがただの伝説に過ぎないと話していた、そんな夢物語をクラトスに会うために探し続けただけ。

仲間には何も言って来なかった。
俺はただまた性懲りもなく旅に出て、二度と会うことはない……それだけだ。
こんな自分勝手、許されるはずがないから。


「トール……まだ私が人間だった時に文献で読んだな。
今では想像もつかない力を持っていた、と」

その答えにクラトスは遥か昔の文献を思い出す。
かつて精霊さえ捕まえることの出来た古代都市。
その力を使えば或いは可能なのかもしれなかった。


「しかしロイド、それでは」

一方通行ではないか。
此方に来てしまえば古代都市の力は届かない。
つまり、ロイドはもう帰れない。
この先ずっと死ぬまで此処に居なくてはならない。


言葉が続く前にもう一度強く抱き締める。

そんなの分かってるよ、当たり前だろ。
それでも俺はアンタに会いたかったんだよ。


「俺は後悔してない。
ずっとずっとずーーっとクラトスと一緒にいたい。
同じ時間を歩きたい、だから来たんだ」


天使にだって何だってなる。
アンタを独りにしない為なら何でもする。
空間を越えられたんだ、もう何も怖くない。


「馬鹿だな、本当に、ありがとう」


久しぶりの雫が頬を伝う。
目の前で微笑む顔が近づく。
ただ安らかな口づけが落ちる。







涙が止まらない。
それが幸せなのだと、やっと理解出来た。



















end







ロイクラ拍手の続きみたいな。
アンケートに幸せなロイクラ見たいってあったので。
ちょー幸せだよね、ロイドならもう気合いで年取らなくなりそう(笑)
まぁ仲間の皆さんは気の毒だけど…
書いてて、うわっめっちゃ甘いヤバいと思ったんですがどうなんですかね?
トールはファンタジアのネタですん

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