家庭教師 夢

□Don't take out a hand.
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その日から俺とうさぎは必ず一緒にいた。


朝も昼も帰りも。


しかし、うさぎへのメールはまだ続いている。

屋上で一緒に昼飯を食べているとき
俺はある案を思いついた。


「いっそ、メルアド変えたらどうだ?」

しかしうさぎは悲しそうに
首を横に降った。

「・・・もう、6回も変えたんだよ?」


そういえば最近、
うさぎのアド変多いなって思ってたんだっけ。


「迷惑メールに入れるとか・・・」


「それもだめ。
あっちがその度にアドレスを変えてくるの。」


「ん〜しぶといな〜」


そう話していた時だった。


ブーーブーー


「!」

うさぎのケータイのバイブ音が
屋上に響いた。


「えっ・・・」


そのメールの内容を見た瞬間
うさぎはケータイをその場に落とし
涙目で震えていた。


「うさぎ!!?」

メールには

“暁うさぎは死刑
死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑...”

という文章と、
うさぎと俺が一緒に登校している写真が
添付されていた。


「ったく、いい加減にしろよ。
どこのどいつだ。
ったく!!!」

俺は思わず見えていないはずの
メールの送信者に怒鳴りつけていた。








そして放課後、


「おい、武!
居はミーティングだ。
相手校の試合のビデオ観るらしいから
多分遅くなるぜ?」

同じ部活の仲間からそう言われた。

(まじかよ・・・
うさぎ一人になるなぁ)

そのことをうさぎに話すと
うさぎは可愛い顔で

「まってるよっ」

と言っていた。


「じゃあ、終わったらすぐ行くから
教室ででもまっててくれ!」

そう言って頭をなでると
うさぎは顔を真っ赤にして
こくんと頷いた。




 
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