家庭教師 夢

□前髪王子の可愛い後輩
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「おい、うさぎこの書類
ボスに出しておけ。」


「は、はいっベル先輩!」




そう言って、俺は別に全然関係ない
書類までうさぎに大量に渡す。


「うわぁっ」

「しししっ」


うさぎは重さに耐えられずによろめいている。

そんなうさぎを俺は助けない。




任務から帰ってくるなり
俺はうさぎをこき使う。




これは日常茶飯事っつったら
日常茶飯事だが・・・


俺がうさぎをこき使う度合いが
だんだんエスカレートしてるっつーのは
自分でも分かっていた。










前髪王子の可愛い後輩













「失礼しますボス。」


うさぎはおそるおそるザンザスの居る
部屋に入っていった。

今日の書類を出すためだ。


「うさぎか?」

「今日の任務の書類です。」


「・・・」


ザンザスはうさぎに手で
“もういいぞ、出てけ”と支持すると
うさぎは会釈をして部屋を出ていった。




「あ〜、恐かったぁ〜〜」




と、ザンザスの部屋から出るなり
うさぎはほっとため息をついた。


「だぁ〜れが恐かったって?」


「ひゃっ!?」


うさぎは、背後から聞こえてくる声に
思わずびっくりして飛び上がる。



「ししし、そんなにボスが恐ぇのか?」


「なんだ、ベル先輩。
おどかさないでくださいよぉ」








うさぎは俺たちの雲の守護者。
体力も実力もまだまだだが、
死ぬ気の炎の使い方はヴァリアー1だ。

まぁ、戦闘力としては
まだまだだけとな。



「うさぎ書類出して安心してるところ
申し訳ないんだけど・・・」


そう言って俺はうさぎの頭上から


バサバサバサ


っと、書類を降らせる。


「へ・・・?」


うさぎは間の抜けた声を上げて
俺を見つめてきた。


「ししし、今度は作戦隊長への書類♪」


「ベル先輩〜たまには手伝ってくださいよぉ」


そんなこと心から思っていないのに
うさぎはちょっと反抗して俺に言う。

しかし、にこっと笑うと
落ちた書類を全部拾って会釈すると
パタパタと自分の部屋に戻っていった。


「ったく、どこまでうさぎはお人好しなんだよ。」


こんな理不尽な先輩、
俺なら殺してるね。








  
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