家庭教師 夢

□第4話
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それは、明らかにジルの嫉妬でしかなかった。






自分は時期正統王子





そのプライドからうさぎという庶民を受け入れたくないという気持ちと


ベルを一番だと言われて悔しいという想いが



募って募って・・・




それがこういう形で現れたのだ。





うさぎ「ジル様・・・お願いです、やめてください!」


尚もナイフを向けてくるジルに

うさぎは恐怖を感じた。



本気で殺されると思ったのだった。





ジル「ししし、じゃあ、俺が一番だと思えよ。

ベルじゃなくて、俺をさ・・・」




ジルは意地悪くそう言うと


今度はうさぎの首元にナイフを突きつけた。




うさぎ「っ・・・!」







グサ!








ナイフが刺さる音がしたが、

うさぎは何も感じていなかった。



その代わり聞こえてきたのが



ジル「ぐああああ!!」


うさぎ「え?」




ジルの悲痛の叫び声。





ベル「大丈夫かようさぎ!」


うさぎ「ベル様!」




うさぎを助けてくれたのはベルだった





ベル「うさぎ、怪我してんじゃん。
ほっぺた・・・」


うさぎ「ご心配には及びません、私医務室へ行きます。

・・・ベル様、ジル様、失礼します」




うさぎはいつものように振舞っていたが

どこか震えていた。




ベル「・・・テメェジル!!!!

うさぎに何した?あの状況説明しろ!!」



ベルはお皿を片付けに行ったうさぎを
おちょくろうとキッチンへ向かい、


そこでジルに押し倒され、

さらにはナイフを向けられているうさぎを見て


正直驚いたのだ。



ジル「ししし、なんだよ。うさぎは俺たち二人の召使だろ?
ちょっと相手してもらったんだよ。」



ベル「ざけんな。」





ベルの静かな声が部屋にこだました。





ベル「今度うさぎの事傷つけてみ?

殺す。」




ジル「ししし、準天才がほざくな。」





二人は殺気をモロに出し合っていた。











  
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