今日はすごくいい天気で

雲1つない快晴だった

そんな透き通るような空に輝く太陽を見てたら

ただ何となく顔が見たくなった
それだけだった




れた






ドンドンッ―…

アトリエ内に木製のドアを叩く音が響くと共に勢いよく開かれた。

「アニーいるか?」

部屋にはドアを開けた張本人、キルベルトの声が静かに響く。

「何でいねーんだよ」

誰もいないにも関わらずキルベルトはズカズカとアトリエの中へと入りまわりを見渡した。

グツグツと甘い匂いを漂わせながら何かが煮立つ鍋と机一面に広げられている参考書。
それ以外はいつもと変わりなくぺぺの手によって整頓されていた。
鍋が煮立つ様子からしてすぐに帰ってくるのだろう。


キルベルトは机のそばに置かれている椅子にドカッと腰掛け、目の前にあった参考書に目を通す。
見慣れない文字や訳のわからない単語ばかりのその本は退屈しのぎにもならない。

「早く帰ってこいよー…」

キルベルトは小さく呟いて机に突っ伏した。

もやもやした気持ちが胸の中に渦巻いている…

そんな気がした。


「なんなんだよ…」


苦しそうに胸の辺りをギュッと掴みキルベルトは目を閉じた。







いつもと同じ光景


人が行き交う通りも
中央広場で楽しげに笑う人たちも


何一つ変わらない
いつも通りの光景


何かが物足りない


そばにあいつがいない


なんでこんなにも苦しいんだろう





あの笑顔が
心を惹きひけてやまない






空を見上げたら透き通るような蒼と輝く太陽


手を伸ばせばきっと届きそうな気がして無意識に手を空へと伸ばす

「アニー…」







「ひゃあ!!!?」

間の抜けた声にキルベルトは目を覚ました。
どうやら目を閉じた後すぐに眠っていたらしい。

「ちょ…!キルベルト!」

呼ばれた方を見ると自分の手がアニーのマントを掴んでいた。

「わ、わりぃ」

慌てて手を離してアニーを見ると顔が少し紅い気がした。

「もう!驚かせないでよね!」

照れ隠しの様にそう言い放ったアニーにキルベルトの悪戯心がくすぐられる。
ニッと不敵に笑いキルベルトはアニーをからかうように言葉を発した。

「俺の寝顔に見惚れてていきなり起きたから驚いたの間違いじゃねーの?」
「そっ…そんなんじゃないよ!」

キルベルトの言葉にアニーは顔を真っ赤に染めた。






そう


きっと俺にとってアニーは太陽と同じなんだ


日だまりの様に暖かい
居心地の良い大切な存在




end.

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初のアニアト小説・・・しかし途中で何が書きたくなったのかわからなくなってしまいました(汗
ハンアニも好きですがキルアニも好き♪
むしろキルアニの方が好きです!
では、また次の回に。
最後まで読まれた方々、ありがとうございました☆彡
はるゆき

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