楽しきゃいいんです
□3
3ページ/4ページ
「…えーしろー…連れてきたんどー…」
あ、金髪帰ってきた。
本気でゴーヤがイヤだったんだろうな、異様に早かったし疲れ切ってるぞ。
「ご苦労様でした」
「何の用なんばぁ、木手―」
「え………うわっ!!」
濃っ!
何この人たちキャラ濃っ!
つい「うわっ」とか言ってしまった!
縦にでかかったり横にでかかったり、縦横のサイズこそ普通だけど頭(髪)のサイズが普通じゃなかったり。
…この人は頭に犬でも飼ってんのか?
「あい?たーがよ(誰だよ)コイツ」
「彼女は神矢涼音クンです。本土出身ですが来週比嘉に転校してくるそうですので、今日からマネージャーになって貰いました。うちなーぐちはほぼ理解できないようなので、そこらへんは考えて話してあげてくださいよ」
長っ。
てか、…う、うちなー…って何?
うちなーんちゅ?とか言うのが沖縄の人って意味だったから、これも沖縄の何とかなんだろうか。
「マネージャー?」
「……」
「…ほら、阿呆みたいな顔してないで挨拶したらどうです」
「いてっ」
オカンに小突かれた。
というか阿呆って。
「え、え―……はじめまして…来週から比嘉中3年になります神矢涼音です…。不本意ながらマネージャーをさせられる羽目となりました。よろしくお願いします」
「「………」」
うわ、無言がイタい。
「…同意の上じゃないんばぁ?」
「まったくもって同意じゃな……アダダダダダダ!!いひゃいいひゃいいひゃい!!」
オカンにつねられた!!
この人加減ってもん知らんのかむっちゃ痛い!
「もちろん同意の上ですよ。ね」
「………あい」
これが『強制』というものか。
なんかこの学校の人は人の意見を聞かない人が多いようだ。
ほっぺたジンジンする。