楽しきゃいいんです
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前に教えて貰ったけど、うちは3年2組らしい。
んで、今日はとりあえず職員室へ行き先生に教室へ連れてって貰う。
ありきたりな転校生ルートだね。
「…ここか」
とりあえずたどり着いた、職員室。
うわー、変に緊張する。
いやでも職員室前で不自然に立ち尽くしている不審者と思われる方がもっと嫌だったからさっさと職員室に入ろうそうしよう。
「失礼しまーす」
担任の先生は前会ったから、なんとなく顔は分かる。
「おお神矢さん。おはよう」
「おっ!?…はようございます」
ビビって変なアクセントのついた挨拶をしてしまった。
急に話しかけないで頂きたい。
ちなみに担任のこの先生は本土出身らしくて基本は沖縄の方言…琉球方言っていうらしいけど…それは使わない人だ。
「はは、確か転校は初めてなんだっけな。緊張してる?」
「あはは、ま、まあそれなりに」
「大丈夫大丈夫。神矢さんならすぐ友達100人くらい出来る!富士山の上でみんなでおにぎりだって食べれるぞ!」
1年生か。
軽い考えしてるなこの先生。
「と、とりあえず頑張ってみま「お、涼音じゃん」
「え?…あ」
振り返ると、見たことあるボンバーヘアーな帽子野郎が居た。
「おお甲斐。おはよう。珍しいなぁ朝からお前がいるなんて…何か用か?」
「ちゅー(今日)は朝練があったんやっし。それにわん日直だから」
「それはご苦労さん。これ日誌な。……というかお前もう神矢さんと知り合いなのか?」
「あ―、まぁな。涼音、わったーテニス部のマネージャーなんばぁよ。な?」
先生に対してタメ口とはなんと生意気な。
つーかいつの間に呼び捨てしてるの。
こっちはもさもさ甲斐くんの名前なんて分からんつーのに。
「マネージャー?」
先生が驚いたような顔をして見てきた。
「あは…は。ちょっと色々あって…。やれって言われただけで」
会ったその日にいきなりの任命、うちもビックリでしたよ。