楽しきゃいいんです
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先生に補習をしろ宣言をされた時、うちは甲斐くんと特攻隊になってきた。
つまり、木手くんに向かって「補習受けてきます宣言」をしてきた。
怖かったのなんの。
下手すりゃ命に関わる宣言だったからね。
『きききききききき木手くん』
『何です』
『あああああのですね、ほほ本日はお日柄も良く空も海もムカつくほど青く澄み渡って雲もわたくしの腹の中とは対照的に真っ白でありますけれどそんなわたくしの心は深淵のごとく淀みきっておりますなぜならば』
『…』
『プッ、神矢でーじテンパってるさぁ』
『うるせぇ金髪!!』
『…何なんですか』
『ひっ!!い、いや、大したことじゃないんだけどさ!いやでも大したことではあるけど…!』
『はっきりしなさいよ』
はっきりしたいんだけどさ!
でもはっきり言って怒られるのも嫌だという葛藤!!
『…わったー、ちゅー(今日)の放課後補習受けてくるさぁ』
『おぼっ!?か、甲斐くん!?』
『…ほう』
あばばばばば木手くんの眼鏡が逆光になった!
紅芋タルトwith逆光!
『まったく…今度1度、部員の成績を知る必要があるようですね』
『…あの、部員の中にはマネージャーって…』
『入りますよ。当然でしょう』
やっぱりね。
『取り敢えず分かりました。しっかりと補習受けて来て下さい』
『お、おー』
よ、良かった…そんなに怒ってないようだ。
『部活時間に間に合わなかったら明日から1週間昼食はゴーヤづくしDXですからね』
『『っ!!』』
木手くんは静かに怒ってるようでした。