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□影の使い方
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青峰くんとの試合から数日たった。皆、どこか本調子でない。


「はぁ…黒子くんと火神くんの調子があがらないわね」

「アイツラが調子悪いと、俺らの調子もあがんねぇなー」

と、困った表情の監督とキャプテンの声。僕が近くにいることに気付いてないんだろうか…。そう考えていると、体育館の扉が開く。

扉のほうを見ると

「よぉー…元気ねぇな」

「!!」

青峰くんがいた。

「てめえ、何の用だよ!!」

火神くんが青峰くんの胸ぐらを掴む。すると青峰くんは笑いながら火神くんの手を払う。

「てめえに用はねぇよ。テツに用があんだよ。」

「青峰くん…」

青峰くんが近づいてくる。

「テツ、誠凛なんか辞めちまえよ。」

「…!?」

何を言って…

「ふざけんな!!!」

僕が唖然としていると、火神くんが再び青峰くんに掴みかかる。

「てめぇらはわかってねぇから言ってやる。お前らはテツの力が引き出せてねぇんだよ。」

「…!!」

「なんだと?」

「特に火神だっけか?お前が一番ムカつくんだよ。光の淡さにな。」

「てめえふざけ「お前…いい加減にしろよ…?」


キャプテンの声に、2人はピタリと止まる。


「テツ、こいつは…」

流石の青峰くんも少しひるんでいる。

「キャプテンです、覚えてないんですか…」

「知らねぇな。」

「こ、こいつッ」

青峰くんに殴りかかりそうなキャプテンを、皆で止める。それを横目に青峰くんは話を始める。

「…せっかく誠凛に来たんだからよ、見せてやるよ。テツの本当の力を」

「な…」

「知っておけよ、テツの力はこんなもんじゃねぇ。俺とテツでお前ら相手にしてやるよ。」

「青峰く、ん…そんなこと」

僕は戦いたくなかった。

「いいゎ、やってみなさいよ。ただし、5vs2よ。」

「ははっ、5人で足りんのか?」

青峰くんとバスケがしたくないわけじゃない。むしろ、あの楽しいバスケがもう一度できるならやりたい。けど…

勝ってしまうのがわかっているから、また青峰くんとバスケがしたくなるのがわかっているから、僕は戦いたくなかった。



「監督、俺達がコイツの鼻、へし折ってやりますよ。黒子、手加減すんなよ。」

火神くんが僕に向かって言うけど、火神くんの顔を見ることができなかった。



試合が始まる。青峰くんと少しもずれない呼吸が心地よい。なにより懐かしい。青峰くんはずっと走りっぱなしだ。ディフェンスの時は僕をカバーしてくれるし、オフェンスでは僕のパスを受け取って、必ずシュートを決めてくれた。もっとやりたい、そう思った。



「はっ…俺らの勝ちだな」

「くそっ…」

「わかったかよ。お前らの力の無さが。」

僕らは勝った。火神くんは青峰くんを睨み付けるが青峰くんはそれを無視して僕に微笑む。

「テツ、戻ってこいよ」

「青峰く…」

「無理に桐皇に来いとは言わねぇ。そこはテツに選ばせてやるよ。」

「…」

「けどな、お前の光は俺だけなんだぜ?」

「……知ってますよ。そんなこと。」





青峰くんと一緒に組めば、こうなることがわかっていたのに。思い出してしまった。昔のバスケを、楽しかった日々を。



「僕…桐皇に行ってもいいですか…」

「テツが望むならな。アイツらに止める権利はねぇよ。」

「…桐皇に行きます。僕は青峰くんの影だから。」

「んじゃアイツらにさよならって言ってこいよ。」

「はい。火神くん…皆さん」

「!!」



「次会うときは敵です」




━━━━━━

なんか…
思ってたのと違う!!←

茜様!!こんな駄文で
すいません( ;∀;)

リクエスト
ありがとうございました!!

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