天の声よ風に乗れ
□天の声よ風に乗れ
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「それから俺は三日間いろんなことを叩きこまれてここに居るんだ」
昌浩が話し終わったあと、長い沈黙があった。
「なんで帰してくれと言わないんだ」
沈黙を破ったのは意外にも六合だった。
「だって・・従わないと安倍家がどうなっても知らないぞっておどされて・・」
「そうだったのか・・」
昌親がつぶやいた。
そうしているともっくんが昌浩に近づいた。
そして・・
「昌浩、俺たちが絶対助けてやるからな!」
「そうだぞ昌浩、おじいさんもいるんだしなっ!」
もっくんと成親が昌浩に言った。
「うん!!」
昌浩は泣きそうになるのをこらえてうなずいた。