BLEACH

□旧・桜の舞う頃に。
1ページ/8ページ




現世。
まだ少し風が冷たいものの、柔らかな陽射しに包まれた穏やかな陽気。
「…ふう…」
キン・と斬魄刀を鞘に戻す。
ルキアは、大きく叫びを上げて消えていく虚を背に、少し先に見える街並を軽く見下ろした。商店街は、にわかに活気づいている。
何となしにそこへ降り立って少し歩いてみると、落ち着いた和風の音楽が流れたり、人形がショーウィンドウに飾られたりしていた。
「…どこも似たような人形ばかりだな…。…何かあるのか?」
小さく問いかけてみたが、当然答える者は誰もいない。
と、その代わりに1枚の紙が目に止まった。
“3月3日 雛祭り 人形セール”
「“ひなまつり”、か…」
呟いてはみたが、それ以上興味もわかなかったので考えるのもそれで終わりにした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ