BLEACH
□暗雲の零星
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「あ…ごめんなさい、今、藍染隊長も三席の人も出払ってて…。」
「?なら戻…「ありがとっ、じゃあね、お仕事頑張って!」
差し出された書類を受け取ると、彼の言葉を遮ってぐいぐいと背中を後押しする。冬獅郎はまだなにか言いたそうだったが、今度はバタン・と閉まった扉に邪魔された。
「……ふぅ…危なかったぁ…」
「隊長は勘鋭いからね〜。ま、あたしには気付かなかったみたいだけど」
部屋の奥からの声に、桃が振り返る。
「ごめんなさい、付き合わせちゃって…。お仕事あるのに…」
「いいわよ、そんなの♪さっ、それよりさっさと作っちゃいましょ♪」
「はいっ!」
「…はー…」
再び、十番執務室。
冬獅郎は、さっき残してきた仕事の片付けに励んでいた。
一つ終えて、半ば叩きつけるようにばさっと書類を置いてから、ちらっとその傍らを見る。