BLEACH

□雨の日ドラゴン。
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「…男の子が夕ご飯の買い物?」
思わず声になって、ついでに首も傾げられた。
石田くんは、ああ・と補足を加えた。
「僕は一応一人暮らしだからね。外食でずっとって訳にもいかないし」
「…へぇ、石田くんも。…ひとり暮らしなんだあ…」
一人暮らしの淋しさは、あたしもよく知ってる。けど、今はたつきちゃんや他のみんながいてくれるお陰でそこまで淋しくはない。…石田くんは…寂しくないのかなぁ…。


方向が一緒な事もあって、あたし達はちょっとお店の並ぶ辺りを通って一緒に行くことにした。
他愛もない会話。でも、石田くんはちゃんとやさしく相づちを打ってくれる。それだけで、なんだか雨も鬱陶しくなかった。
会話のないときも石田くんの顔を見てたけど、石田くんは気付いてないみたい。
その代わり、前方を見て何かに気付いたみたいだった。

「?どしたの?」
「ほら、あれ」
石田くんの指し示す方を見ると、少し暗い雨の中ではちょっと浮いた色。

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